バターフィールド 〜 特に白ワインで高い評価を得ているボーヌの新星による予想をはるかに超えるクオリティの赤ワイン

テイスティング記録

バターフィールド 〜 特に白ワインで高い評価を得ているボーヌの新星による予想をはるかに超えるクオリティの赤ワイン

河本榮辰

弊社で約2年熟成させた大成功ヴィンテージ2019VTのニュイ・サン・ジョルジュ。明らかにリリース当初よりも柔らかく熟したスタイルに発展しています。

ドメーヌ・モリー 〜 ギベルトー、クメウ・リヴァーでワイン造りを学んだロワールの新興ドメーヌ ファーストリリース2021VT

河本榮辰

ニュージーランドのクメウ・リヴァー、ロワールのギベルトーでそれぞれ2年間ワイン造りを学んだエチエンヌとその妻オレリアによって起こされた新興ワイナリーDomaine Moly。ロワールの僅か5haの畑を所有しており、目の行き届いた丁寧な栽培から、クリーンでよく熟したワインを造ります。 今回は、日本に正規で入ってきた赤ワイン2種をどちらもテイスティングしました。どちらも共通してカベルネ・フランの良さを残し、青臭さはなく爽やかでエレガントな印象のワインです。   2021 Saumur Champigny Rouge Les Sybarites  写真を見るとわかる通り、透き通った綺麗な色調をしています。 カベルネ・フランらしいピーマンのような爽やかな香りと、その奥から完熟した甘い果実の香りが追いつきます。このバランスにまずは引きつけられます。タル由来のほのかなバニラやスパイスのニュアンスも加わり、かなり複雑な香りです。 味わいは非常にエレガント。透明感のある軽やかな色調ですが、低収量を思わせる凝縮感があり、エレガントでありつつ集中力を持ちます。ミネラルを張り巡らされた緊張感のあるテクスチャー、タンニンも荒い部分はなくきめ細かく滑らかで甘さを感じさせます。 ネガティブな青臭さはなく、カベルネ・フラン特有の爽やかさが魅力的な一本です❗️   2021 Saumur Rouge Le Nomade  こちらは比較的濃い色調をしており、味わいも丸みを持ったキャラクターです。完熟した苺やチェリーのコンポート、爽やかな青さを備え、バニラ香や土、ミネラルの複雑な香り。 シバリットと比べ柔らかい骨格を持っており、エレガントと言うよりもよりチャーミングさがある印象。丸みのあるボディながらも余韻にはピュアな果実の酸が全体を引き締めます。

バシュレ・モノ〜割り当て生産者の意外と知られていない注目に値する圧巻のピノ・ノワール〜

河本榮辰

Bachelet Monnot バシュレ・モノは、ドメーヌがあるマランジェを一気に注目の産地にのし上げた造り手で各評論誌でも取り上げられる大人気生産者です。彼が造る白ワインはコント・ラフォン やルーロ、ピエール・イヴ・コラン・モレなどと比較されるほどの評価を獲得しており、ここ数年でその地位を確実なものにしています。  これまでマランジェのワインが評論誌で点数をつけられることなど稀でしたが、世界的な評論誌はほとんどがバシュレ・モノのワインに90点を超える安定した評価をつけており、その注目度がわかります。WAでは「もしバシュレ・モノを試いらなければ、今が知るべき時である」、Wine Reportでは「PYCMに次ぐ次世代を代表するスターの一人」と、その高い期待値を表しています。  2005年設立のバシュレ・モノは当初より上質なワインをリリースしていましたが、2017年ごろからは数段階レベルアップした印象にあります。バシュレ・モノの完成形が出来上がりつつあるように感じます。 今回は、白が取り上げられることが多いバシュレ・モノのピノノワールを試飲しました。生産量の約95%が赤ワインのマランジェにドメーヌを構えるだけあって赤も非常にいうまく作ります。そしてまだあまり知られていないため、価格も現時点では控えめで、おすすめの狙い目と言えます! 2019 Pommard Les Chanlins   バシュレ・モノはヴィンテージとキュヴェによって全房比率を変えており、ポマール レ・シャンラン2019 では50%の全房発酵を行なっております。シャンランはリュジアンに隣接したヴォルネイ寄りの畑で、シャンランの一部もプルミエ・クリュを名乗ります。 色調は淡い透き通るルビーで全房による通しの良い味わいが期待されます。香りは豊かで、フレッシュな赤果実やバラのクリーンな香りに、適度に還元のスモーキーなニュアンスがあります。蝋キャップで封をしているところからも還元的な醸造を目指していることがわかります。徹底した還元的なワイン造りは近年のスター生産者に共通しており1990年代のプレモックスのワインを多くみてきた結果でしょう。 *プレモックスについてはこちら 抜栓直後から開いており、時間の経過と共にハーブや爽やかな全房のニュアンスが加わり表情を変えていきます。味わいは非常にピュアで洗練された果実とミネラルで構成されており、グリップの効いたタンニンが骨格を力強く構成します。 暑いヴィンテージのワイン造りが得意な印象のあるバシュレ・モノですが、2019年も素晴らしいワインを作りました。 現時点で既に飲み頃に達していますが、今後数年間にかけて飲み頃は続くと予想されるしなやかなスタイルです。  

ジョヴァンニ・ロッソ〜ブルゴーニュの名門ドメーヌで修行を積んだバローロの雄〜

河本榮辰

Giovanni Rosso ジャン・グリヴォやドニ・モルテといった一流のドメーヌで修行を積んだ現当主ダヴィデによる栽培、醸造面による改善により大きな飛躍を遂げているバローロの小規模ワイナリーです。ダヴィデは現在、ピエモンテはもちろんのこと、イタリア全土をも代表するトップ生産者の一人に数えられます。 バローロで最も男性的で長期熟成向きと言われるセッラルンガ・ダルバでバローロ を造るジョヴァンニロッソですが、従来のバローロの堅牢な骨格を持ちながらも、モダンで香り高く親しみやすい果実味を兼ね備える比較的早くから楽しみやすいスタイルです。 ジョヴァンニ・ロッソを発掘したのは、正規代理店でもあるBB&Rの8代目デヴィッド・ベリー・グリーン氏であり、彼はジョヴァンニ・ロッソのワインとの出会いをきっかけに現在までセッラルンガ・ダルバに拠点をおきながらイタリアで買い付けを行なっております。 セッラルンガ・ダルバ最高の銘醸畑ヴィーニャ・リオンダの真南向きの最高区画も所有しており、樹齢70年にもなるネッビオーロから荘厳で非常に長期の熟成が期待できる偉大なワインが造られます。今回そちらも試飲しましたので是非最後までご覧ください!   2017 Barolo del Comune di Serralunga d'Alba セッラルンガ・ダルバ内の複数区画のブドウを使用。小粒の赤果実を思わせる香りにドライフラワーや紅茶、ミント、セージなどのネッビオーロらしい枯れ感のある複雑なニュアンス。 味わいは力強い酸とシルキーなタンニンが強固な骨格を形成します。村の特徴である堅牢な骨格を持ちますが、固すぎずイチゴのコンポートやレッドチェリーなどのジューシーな果実味を持ち、抜栓直後からすでに楽しめる状態にあります。余韻にはスモーキーなニュアンスが残ります。   2017 Barolo Cerretta 2017年はWE WS共に95点の高評価をつけています。 上記のキュヴェにも使用される区画チェレッタのネッビオーロのみを使用。上記のキュヴェと比べ柔らかく丸みを帯びた印象。より奥行きを感じる凝縮感と旨味の乗った細やかなタンニン。しなやかな酸がエレガントに伸び非常に飲み心地の良いバランス。抜栓直後から一週間ほどは品質を保っており、まさにジョヴァンニ・ロッソの早くからも楽しめる長期熟成向けのスタイル。すでに飲み頃を思わせる素晴らしい味わいです。   2014 Baloro Vigna Rionda Ester Canale Rosso   セッラルンガ・ダルバ内の伝説的クリュ"ヴィーニャ・リオンダ"の単一キュヴェ。ジョヴァンニ・ロッソはこの畑の真南向き区画を所有する数少ない生産者で、素晴らしい熟成ポテンシャルを秘めた偉大なワインを生み出します。 WEでは「夢のようなバローロ 」と評され、WS95 Decanter96点とその名に恥じぬ評価を獲得しています。早くから楽しめるジョヴァンニ・ロッソとはいえ、こちらの最上級キュヴェは10年近く経った現在でも驚くほどの若々しさを保っており今後のさらなる発展が期待できます。 バラやチェリー、クランベリー、オレンジピールの香りにドライハーブやミント、甘いスパイス、レザーのニュアンス。香りの奥には果実の凝縮した甘さがあります。味わいには張りのある高質なミネラルを備えており、甘やかな果実味と合わさり緊張感を保ちます。そしてビロードのようなタンニンが非常に長い余韻を作り出します。非常に厳格でスケールのある印象のバローロ 。 Vinousのアントニオ・ガッローニは2014年のヴィーニャ・リオンダをジョヴァンニ・ロッソ史上最高の出来と評価しており、飲み頃は2034年までと熟成ポテンシャルに大きな期待を寄せています。