オレンジワイン
ロゼワインに続く第4のカテゴリー「 オレンジワイン」
世界中でブームとなっているオレンジワイン。名前は知っているけど詳しい事はわからない、飲んだ事はない、そんな人も多いのではないでしょうか
ここではオレンジワインの歴史や特徴、ブームの理由についてご紹介します!
オレンジワインとは
オレンジワインの発祥はジョージアとされ、伝統的な壺のようなカメ(クヴェヴリ)を地中に埋め、その中でワインを醸造したアンバーワインがその起源と言われています。
オレンジワインを一言で説明すると「白ブドウで造った赤ワイン」です。赤ワインは黒ブドウを破砕し、そのまま果皮や種を一緒にタンクなどで発酵させます。発酵が終わると果汁のみ抜き取り熟成。これが赤ワインの造り方です。これを白ブドウで行うことにより、果皮からの色素が果汁に移り、オレンジ掛かった色調になります。色だけでなく香りも通常の白ワインとは異なり一般的にオレンジピールやアプリコット、ドライフルーツやスパイスなど複雑でコクのある香りがします。味わいには果皮と浸ける期間の長さにもよりますが、赤ワインのような苦味やタンニンを持つオレンジワインも多くあります。
適温
オレンジワインの味わいにはコクや渋みがあるので、白ワインよりも高い温度帯でより美味しく楽しめます。ライトなオレンジワインは一般的な白ワインよりすこし高めの10~12°、コクのあるフルボディのオレンジワインは赤ワインと同じくらいの14~16°が適温とされます。
ブームの理由
オレンジワインのブームの裏側にはナチュラルワインの流行があります。ナチュラルワインの定義は曖昧ですが、ナチュラルワインの作り手は亜硫酸(酸化防止剤)の添加を可能な限り避けます。、タンニンなどのポリフェノール分が酸化を抑制する効果を持ち酸化に耐性のある赤ワインに比べ、 白ワインはどうしても亜硫酸の添加が避けられずにいました。そこで目につけたのがオレンジワインです。白ワインをオレンジワインとして造ることで、自分たちのワインへの添加物を少なくすることができました。そうして添加物の少ない最新のワインとしてナチュラルワインブームに乗り、世間に認知されました。
なお、このブームによりワインのカテゴリーとして一般的に認知された今では、ナチュラルワイン生産者以外もオレンジワインを作っているのでオレンジワイン=ナチュラルワインと必ずしも言えるわけでもありません。
料理との相性
オレンジワインは従来ワインと相性があまり良くないとされていた料理とのペアリングの可能性を広げました。例えば中華料理やカレーなどの香辛料を多く使う料理、白ワインだと料理に負けてしまい、赤ワインだと渋みや苦味が際立って、いいマリアージュとはなかなかいきません。オレンジワインは白ワイン以上にコクがあり、赤ワインと比べると渋み、苦味が穏やかなためそういった料理と合わせやすいです。また、果皮から得られるスパイシーな香りも、香辛料の香りと同調し相乗効果を生みます。
お勧めのオレンジワイン
オレンジワインを初めて飲まれる方にお勧め
年間生産本数800本!キャンティの名手が作るトレッビアーノ100%の白ワインに近い軽やかなオレンジワイン
2018 トレッビアーノ モンテラポーニ
Trebbiano Monteraponi
マセラシオン期間:二日
品種:トレッビアーノ
産地:イタリア / トスカーナ
金木犀のようなフローラルなトップノーズに完熟した桃やオレンジピール、ローズマリーなどのハーブのニュアンスを含みます。凝縮感のある果実味のふくよかさを感じフレッシュな酸味とミネラル、少しのタンニンが味わいを引き締めます。余韻に長く伸びる酸がエレガントな印象を抱かせる素晴らしいワイン。
これぞナチュラルオレンジワイン❗️アルザスにおけるビオディナミの先駆者が造る香り高い自然派オレンジワイン
2021 ゲヴェルツトラミネール マセラシオン サン・シュルフィト・アジュテ ピエール・フリック
gewurztraminer maceration sans sulfite ajoute
マセラシオン期間:7日間
品種:ゲヴェルツトラミネール
産地:フランス / アルザス
日照量が多く果実がよく熟す丘の頂上付近の区画のブドウを使用。ダージリンやリンゴ、人参や杏の香り。グラスを振るたびに香りの表情が万華鏡のように目まぐるしく変化します。タンニンが豊富だが さらりと消えて、よく熟した酸と果実が口の中に残る。
オレンジワインの常識を超えた真の意味で「白ブドウで造った赤ワイン」
グリューナー・フェルトリーナーのもう一つの可能性を示す探究心に満ちた特別キュヴェ
2015 オルタネイティヴ グリューナー・フェルトリーナー ヴァイダー・マルベルク
Alter Native Gruner Veltliner Veyder Malberg
マセラシオン期間:25日間
品種:グリューナー・フェルトリーナー
産地:オーストリア / ヴァッハウ
「白ブドウで造る赤ワイン」グリューナーのもう一つの可能性(オルタナティヴ)を明らかにした明確な例となる革新的な一本。ハーブや胡椒、熟した桃などの果実などの香りに非常に上質なビロードのようなタンニン、繊細な酸を持つ、赤ワインを思わせる味わい。抜栓直後はやや硬い印象がありますが、時間の経過とともに開き深みも出てきます。必要に応じてデキャンタージュすることもお勧めします。しっかりとしたタンニンがあるため、料理と合わせることでよりこのワインの良さが引き立ちます。
その他にも大人気生産者ヴィニ・ヴィティ・ヴィンチをはじめとする上質なオレンジワインを取り揃えております。