セシル・トランブレイ / Cecile Tremblay

セシル・トランブレイ - Wine Library

Cecile Tremblay

ヴォーヌ・ロマネの魔力を表現する繊細で奥深いドメーヌ

セシル・トランブレイは、ブルゴーニュのヴォーヌ・ロマネ村を拠点とする、新世代のドメーヌとして国際的に高い評価を受けています。そのワインは、透明感のあるピュアな果実味と緻密で複雑なテクスチャーが見事に調和しており、伝統と革新が融合した現代ブルゴーニュの理想的な姿を体現しています。ルロワに匹敵する女性醸造家として名声を得た彼女のワインは卓越した畑仕事への情熱の賜物と言えるでしょう。(日本の一部のワイン販売サイトではドメーヌの所在地をモレ・サン・ドニ村としている記載が見られますが、多くの海外ワインサイトや公式サイトに記載の所在地を確認すると所在地はヴォーヌ・ロマネ村で間違いないようです。)

セシル・トランブレイの系譜は、ヴォーヌ・ロマネの名門、ドメーヌ・レオン・トランブレイに遡ります。しかし、彼女がドメーヌを設立するまでの道のりは、決して平坦ではありませんでした。祖父の代で畑が分割され、父の代にはほとんど残っていなかったため、セシル氏は、2003年のドメーヌ設立時、実質的にゼロからのスタートを強いられました。この困難な状況を乗り越えるため、彼女は一族の血縁関係や友人のネットワークを駆使し、非常に小さく区画化された優良な畑を、長期的な契約で借り受けることから始めました。ヴォーヌ・ロマネ、シャンボール・ミュジニー、ジュヴレ・シャンベルタンといった偉大な村々、さらには特級畑にまで及ぶ畑の再構築は、彼女の不屈の精神によって可能な偉業です。彼女は畑の立地や土壌のポテンシャルを徹底的に分析し、そのテロワールが持つ個性を最大限に引き出す栽培方法を追求しました。

次世代のラル―・ビーズ・ルロワ

ワイン評論家のミシェル・ベタンヌからは「次世代のラルー・ビーズ・ルロワ」と最大級の賛辞を贈られており、2018年のル・メイユール・ヴァン・ド・フランスでは2ツ星を獲得しています。アンリ・ジャイエにつながる家系であることばかりが注目されますが、彼女が手掛けるワインは繊細かつエレガントで、極めてデリケートなピュアさとフィネスを兼ね備えており、間違いなく新世代のブルゴーニュを代表する生産者の1人と言えるでしょう。

代表的なキュヴェ

2013 ヴォーヌ・ロマネ V.V.

2015 モレ・サン・ドニ トレ・ジラール