NV ブリュット グランド・レゼルヴ / フレールジャン・フレール

Frerejean Frères

若き名門が刻むシャンパーニュの新章

　かつてないほどに注目を集めつつあるシャンパーニュ・メゾン、フレールジャン・フレール（Frerejean Frères）。その名は 「兄弟（Frères）」 を表すフランス語を含み、家族性や伝統と革新の調和を強く印象づけます。設立は 2005 年と若いながら、緻密に設計されたキュヴェと長期熟成、低ドザージュを柱に、卓越した品質を志すスタイルで、シャンパーニュ愛好家や専門誌の間で着実に評価を上げてきました。フレールジャン・フレール は、2005 年に Guillaume、Richard、Rodolphe Frerejean-Taittinger の３兄弟によって創設されました。彼らは母系に テタンジェ 家の縁があり、父方には古くからのフレルジャン家の血脈を引いています。

　設立当初から彼らは「小さな規模でも妥協せず、生産者自身の視点を反映する品質追求型のメゾン」を目指してきました。若いメゾンゆえの柔軟性を活かしながら、伝統的なワイン産地コート・デ・ブラン（Côte des Blancs）を拠点とし、その地力を発揮する戦略をとります。2025 年には設立 20 年を迎える節目として、ヴィジュアル・アイデンティティ刷新と共に特別キュヴェの発表、アニヴァーサリー企画も発表されており、ブランドとしての自信と将来展望を明確に示す動きが見られます。

コート・デ・ブランのミネラルを余すことなく表現したシャンパーニュ

　フレールジャン・フレール　の拠点は、シャンパーニュ地方、コート・デ・ブラン にあるグラン・クリュ村 アヴィーズです。彼らは、グラン・クリュおよびプルミエ・クリュ畑 に限定して所有・契約栽培を行っており、そのぶどうを主原料として用います。使用品種は Chardonnay（シャルドネ）および Pinot Noir（ピノ・ノワール）であり、コート・デ・ブラン中心の白主体戦略を基本としています。ぶどう樹の樹齢は比較的高く、少なくとも 40 年以上の古樹を含む区画も存在し、1920 年代植樹区画も用いられるキュヴェもあります。

　例えば、La Cuvée VV 26 Grand Cru は、1926 年に植樹された古木区画を使用し、グラン・クリュ畑（Cramant, Avize, Oger）から収穫されたシャルドネを主軸とし、部分的にオーク樽を用いた醸造を経たうえで、複数ヴィンテージをブレンドしてつくられています。また、ほかのキュヴェにおいては、プルミエ・クリュ畑（例：Mareuil-sur-Aÿ など）や Grand Cru 村である Chouilly, Cramant などからも原料を得てブレンド調整を行うケースが見られます。

　このような立地と区画選択は、「コート・デ・ブランらしいミネラル／繊細さとシャルドネ主体の表情」を基調としたスタイル形成に資するもので、フレルジャン兄弟はこれを最大限活かすべく区画別管理や長期熟成を併用します。

Brut Grande Reserve

3品種を巧みにブレンドした、メゾンの個性が光るキュヴェです。主にプルミエ・クリュとグラン・クリュの優れた区画を使用。繊細なパティスリー香と上品なフローラルのアロマが広がります。4年間熟成、それぞれの香味が豊かに調和し理想的な熟成感を楽しめます。