「肉には赤ワイン、魚には白ワイン」には理由がある!ペアリングとマリアージュの世界

 

奥が深いワインペアリングの世界 

ワインペアリング

「肉には赤ワイン、魚には白ワイン」

ワインとフードのペアリングについて考えるとき、なんとなくの感覚でこのようなイメージを思い浮かべる人は多いのではないでしょうか。確かにガッツリの肉類には赤ワイン、あっさりとした海鮮料理には白ワインを合わせると大半の場合はうまく噛み合います。しかしワインと料理の相性には理論的な根拠があります。

ペアリングによって織り成される味わいをマリアージュ(フランス語で「結婚」の意)と言います。

マリアージュにはいくつかの種類があります

①五味のマリアージュ:味わいは5つの要素によって構成されています。甘味、苦味、酸味、旨味、塩味です。この5つの要素のバランスを整えるのが五味のマリアージュです。ワインは酸味と甘味を多く備えているため厭魅と旨味の強い料理とのペアリングで成立することの多いマリアージュです。

 

味覚チャート

このような五角形のバランスを整えるイメージです。なお、苦味は強く出ると美味しいと感じなくなるので4つの要素を整えることを意識します。

 

 

②風味のマリアージュ:人間が食事をする際に風味は非常に大きな役割を担っています。鼻をつまみワインを飲んだり食事をするとよくわかりますが、感じられる味わいが激減します。つまりは逆にワインと料理の風味を同調させることで味わいに一貫性が出ます。例えばソーヴィニヨン・ブランを飲んであるときは料理にフェンネルやジルなどのハーブで香り付けやレモンなどの柑橘を少し絞るなどすると驚くほど合うようになります。他にはシラー には胡椒、熟成ボルドーには付け合わせにキノコを添えるなどの一工夫で素晴らしいマリアージュが成立します。ワインに合わせた簡単な一工夫については今後コラムに書こうと考えておりますのでお楽しみにしていてください。

③固さのマリアージュ:ワインの構成には柔らかさと厳しさ(硬さ)があります。甘味とアルコールは構成を柔らかくし豊かな骨格のワインに、酸味とタンニンそしてミネラルは厳しさを与えタイトな骨格を形成します。厚切りのステーキにはタンニンの豊富な厳しいワインということです。我々はタンニンの強いワインを飲むと咀嚼を促されます。これも食感のマリアージュを考える上で重要な要素となります。また、温度帯によってもワインの構成は変化します。例えば白身魚のバターソテーが料理で出てきたとして樽熟成のシャルドネを合わせます。風味や味わいは非常に相性がいいペアリングです。しかし、温度が低く厳しい構成のワインだと合いません。少し温度を上げてワインの構成が緩まると合うようになります。

④同調のマリアージュ:それぞれの個性を同調させ相乗効果を生みます。例えば、酸味の効いた料理があるなら、その酸味のレベルと近い酸味を持つワインを合わせることでお互いのフレーバーが急激に活きてきます。

⑤中和のマリアージュ:赤ワインには多くのタンニンが含まれており、強いタンニンを持つワインはそれ単体で飲み進めるには厳しいこともあります。しかし、そこにステーキのような脂質の多い料理があるとグラスを持つ手は自然と止まらなくなるでしょう。これは肉が持つ脂が口の中のタンニンを中和するからです。反対にステーキを食べしつこく残る脂も赤ワインのタンニンが洗い流します。まさに「肉と赤ワイン」のマリアージュはこう言った理論から出来ています。一言に肉と言っても多種多様で、あっさりとした鴨肉とカベルネ・ソーヴィニヨンではワインが勝ってしまいます。料理とワインの個性を理解し合わせることが必要うです。

 

このようにマリアージュは理論的に導かれる根拠の上に成り立っていますが、絶対的にこうでないといけないと言ったルールはありません。中には意外性のある組み合わせが最高のマリアージュになることもあります。そう言った点では、まさに「結婚」と同じなのかもしれません。