ドメーヌ・モリー 〜 ギベルトー、クメウ・リヴァーでワイン造りを学んだロワールの新興ドメーヌ ファーストリリース2021VT

ニュージーランドのクメウ・リヴァー、ロワールのギベルトーでそれぞれ2年間ワイン造りを学んだエチエンヌとその妻オレリアによって起こされた新興ワイナリーDomaine Moly。ロワールの僅か5haの畑を所有しており、目の行き届いた丁寧な栽培から、クリーンでよく熟したワインを造ります。

今回は、日本に正規で入ってきた赤ワイン2種をどちらもテイスティングしました。どちらも共通してカベルネ・フランの良さを残し、青臭さはなく爽やかでエレガントな印象のワインです。

 

2021 Saumur Champigny Rouge Les Sybarites

 写真を見るとわかる通り、透き通った綺麗な色調をしています。

カベルネ・フランらしいピーマンのような爽やかな香りと、その奥から完熟した甘い果実の香りが追いつきます。このバランスにまずは引きつけられます。タル由来のほのかなバニラやスパイスのニュアンスも加わり、かなり複雑な香りです。

味わいは非常にエレガント。透明感のある軽やかな色調ですが、低収量を思わせる凝縮感があり、エレガントでありつつ集中力を持ちます。ミネラルを張り巡らされた緊張感のあるテクスチャー、タンニンも荒い部分はなくきめ細かく滑らかで甘さを感じさせます。

ネガティブな青臭さはなく、カベルネ・フラン特有の爽やかさが魅力的な一本です❗️

 

2021 Saumur Rouge Le Nomade

 こちらは比較的濃い色調をしており、味わいも丸みを持ったキャラクターです。完熟した苺やチェリーのコンポート、爽やかな青さを備え、バニラ香や土、ミネラルの複雑な香り。

シバリットと比べ柔らかい骨格を持っており、エレガントと言うよりもよりチャーミングさがある印象。丸みのあるボディながらも余韻にはピュアな果実の酸が全体を引き締めます。