ジョヴァンニ・ロッソ〜ブルゴーニュの名門ドメーヌで修行を積んだバローロの雄〜
Giovanni Rosso
ジャン・グリヴォやドニ・モルテといった一流のドメーヌで修行を積んだ現当主ダヴィデによる栽培、醸造面による改善により大きな飛躍を遂げているバローロの小規模ワイナリーです。ダヴィデは現在、ピエモンテはもちろんのこと、イタリア全土をも代表するトップ生産者の一人に数えられます。
バローロで最も男性的で長期熟成向きと言われるセッラルンガ・ダルバでバローロ を造るジョヴァンニロッソですが、従来のバローロの堅牢な骨格を持ちながらも、モダンで香り高く親しみやすい果実味を兼ね備える比較的早くから楽しみやすいスタイルです。
ジョヴァンニ・ロッソを発掘したのは、正規代理店でもあるBB&Rの8代目デヴィッド・ベリー・
セッラルンガ・ダルバ最高の銘醸畑ヴィーニャ・リオンダの真南向きの最高区画も所有しており、樹齢70年にもなるネッビオーロから荘厳で非常に長期の熟成が期待できる偉大なワインが造られます。今回そちらも試飲しましたので是非最後までご覧ください!
2017 Barolo del Comune di Serralunga d'Alba
セッラルンガ・ダルバ内の複数区画のブドウを使用。小粒の赤果実を思わせる香りにドライフラワーや紅茶、ミント、セージなどのネッビオーロらしい枯れ感のある複雑なニュアンス。
味わいは力強い酸とシルキーなタンニンが強固な骨格を形成します。村の特徴である堅牢な骨格を持ちますが、固すぎずイチゴのコンポートやレッドチェリーなどのジューシーな果実味を持ち、抜栓直後からすでに楽しめる状態にあります。余韻にはスモーキーなニュアンスが残ります。
2017 Barolo Cerretta
2017年はWE WS共に95点の高評価をつけています。
上記のキュヴェにも使用される区画チェレッタのネッビオーロのみを使用。上記のキュヴェと比べ柔らかく丸みを帯びた印象。より奥行きを感じる凝縮感と旨味の乗った細やかなタンニン。しなやかな酸がエレガントに伸び非常に飲み心地の良いバランス。抜栓直後から一週間ほどは品質を保っており、まさにジョヴァンニ・ロッソの早くからも楽しめる長期熟成向けのスタイル。すでに飲み頃を思わせる素晴らしい味わいです。
2014 Baloro Vigna Rionda Ester Canale Rosso
セッラルンガ・ダルバ内の伝説的クリュ"ヴィーニャ・リオンダ"の単一キュヴェ。ジョヴァンニ・ロッソはこの畑の真南向き区画を所有する数少ない生産者で、素晴らしい熟成ポテンシャルを秘めた偉大なワインを生み出します。
WEでは「夢のようなバローロ 」と評され、WS95 Decanter96点とその名に恥じぬ評価を獲得しています。早くから楽しめるジョヴァンニ・ロッソとはいえ、こちらの最上級キュヴェは10年近く経った現在でも驚くほどの若々しさを保っており今後のさらなる発展が期待できます。
バラやチェリー、クランベリー、オレンジピールの香りにドライハーブやミント、甘いスパイス、レザーのニュアンス。香りの奥には果実の凝縮した甘さがあります。味わいには張りのある高質なミネラルを備えており、甘やかな果実味と合わさり緊張感を保ちます。そしてビロードのようなタンニンが非常に長い余韻を作り出します。非常に厳格でスケールのある印象のバローロ 。
Vinousのアントニオ・ガッローニは2014年のヴィーニャ・リオンダをジョヴァンニ・ロッソ史上最高の出来と評価しており、飲み頃は2034年までと熟成ポテンシャルに大きな期待を寄せています。