クロ・ルジャール

クロ・ルジャール - Wine Library

Clos Rougeard

「350年以上の歴史を誇るロワール至高のワイナリー」

ロワール地方のブルグイユやシノンといった産地に隣接するソミュールに居を構えるクロ ルジャールは、350年(創業1664年)もの長きにわたってこの地でワイン造りをしてきた歴史ある生産者です。このクロ ルジャールの8代目としてワイナリーを切り盛りしていたのが、シャルリー、ナディのフコー兄弟でしたが、2015年にシャルリー フコーが急逝し、現在は、ナディ フコーが中心となり、ワイン造りにあたっています。

ロワール地方でクロ ルジャールといえば名実共にナンバーワンの生産者として知られ、彼らの長年の顧客である愛好家や専門家の訪問が絶えません。フランス国内においては、クロ ルジャールを賞賛する言葉は枚挙に暇がなく、フランスの権威あるワイン評価本「ル クラスマン」においては、「ロワール赤ワイン最高の造り手」として評価され、ミシュラン ガイドの3ツ星、2ツ星を誇るレストランをはじめ世界中の一流レストランの多くで欠かさずオンリストされています。また、他のワイン生産者からも多くの尊敬を集めており、カベルネ・フランという品種を極限まで高品質に仕上げる生産者として知られています。

恵まれたテロワールと低い収穫量

クロ ルジャールはおよそ10haの畑を所有しており、その多くは南向きの日照に恵まれた丘陵地に広がっています。この広さは「丹念に作業をする限界の広さ」だと言い、除草剤や化学肥料などを用いずビオロジックのアプローチを採用して栽培されています。しかしながら彼らにとってこの栽培方法は目新しいものではなく、また流行に踊らされて採用したというわけでもありません。その根本には数百年というワイン造りの歴史と伝統があり、これらの経験から行き着いたのが自然と対話し、それを尊重する栽培方法だったのです。彼らにとっては「当たり前」の事を脈々と継承してきただけという自負があり、彼らのスタイルを称して「自然派」と呼ぶのは相応しいものでなく、むしろ本来の意味での「クラシック=古典派」と呼ぶべき稀有なスタイルだと言えます。

実際の栽培においては極限まで収穫量を抑えることが重要であるとし、平均収量30-40hl/haほどという一般的なこの地域の収穫量(約60hl/ha)を大幅に下回る水準を実践しています。またその収量の制限に関しても、成長途上の果房を夏季に取り除く手法ではなく、よりリスクの高い冬の剪定や春の芽かきによって行うという哲学を実践しています。収穫は手摘みによって行い、非常に厳しい選果を経た上で、醸造されます。