モエ・エ・シャンドン / Moet et Chandon

Moet et Chandon

モエ・エ・シャンドン - Wine Library

モエ・エ・シャンドン

世界で一番飲まれているシャンパーニュ

モエ・エ・シャンドンは、1743年にエペルネで創業の老舗シャンパーニュ・メゾン。当時ワインの目利きであり優秀な商人であった初代当主クロード・モエ氏の、「シャンパーニュを限られた人達のプレステージなワインから、ヨーロッパ全土の人達に好まれるようなワインに転換する」という革新的な考えのもとスタート。ごく少数の人に飲まれてきたシャンパーニュは、フランス王室御用達になるだけでなくヨーロッパ各国の王室に愛されるまでになります。

3代目当主ジャン・レミー・モエ氏の時代には、「シャンパーニュの魔法を世界中に」という目標を掲げ、ワイン造りを廃止しシャンパーニュ造りに専念。ワインメイキングの技術改良やセラーの拡張、メゾン初の自社畑の購入を行うなどの改革を行いました

その徹底したこだわりにより品質が向上し、たちまち世界的なシャンパーニュブランドに成長。その革新的なアイディア志向は現代にも継承されており、世界初の氷を浮かべて愉しむシャンパーニュ、アイス・アンペリアルの開発や、2012年にはブランドアンバサダーに世界的テニスプレーヤーのロジャー・フェデラー氏を迎えるなど、ワイン業界に多くのトレンドを生み出しています。

ドン・ペリニヨン

世界で最も有名なシャンパーニュ・メゾンとして知られているドン ペリニヨン。その歴史は、1743年に修道士であるピエール・ペリニヨン氏が、シャンパーニュ地方中央部のマルヌ丘陵北側に位置する、ベネディクト派のオーヴィレール大修道院で醸造責任者に任命されたことから始まります。彼はフランス最北のワイン産地であるシャンパーニュにおいて、他の地域に負けないワイン造りを確立するという使命を持ってワイン造りに取り組み始め、瓶内二次発酵による発泡性のワイン、現在のシャンパーニュの原型を確立しました。

また、彼はシャンパーニュには欠かせない製造工程であるアッサンブラージュ、すなわち異なる畑や品種、収穫年のブドウから出来たワインをブレンドする技術を生み出しました。ヴィンテージによりブドウの収穫量や質の変動が激しく、ブドウ栽培には厳しい気候のシャンパーニュ地方にとって、アッサンブラージュは画期的な製法。これにより安定的に品質の高いシャンパーニュを造りだすことが出来るようになりました。彼はその他にも、ガラス瓶やコルク栓の導入など多くの革新をシャンパーニュにもたらし、その製法の数々は現在も脈々と受け継がれています。こうして造り上げたシャンパーニュは当時高い評判を呼び、それを聞きつけた太陽王ルイ14世御用達のワイン商たちによって、ヴェルサイユ宮殿へ献上されて以来、3世紀に渡って、ドン ペリニヨンは、僧侶の独創性を受け継ぎながらその地位を守り続けています。

モエ・エ・シャンドンの代表的なキュヴェ

モエ・アンペリアル

モエ・エ・シャンドンの最も象徴的なシャンパーニュであり、世界中で最も広く愛されているキュヴェです。3種類のブドウ(ピノ・ノワール、ピノ・ムニエ、シャルドネ)をバランス良くブレンドして造られています。

  • 特徴: エレガントな熟成感と、新鮮な果実味が見事に調和しています。軽やかでフルーティーな口当たりと、繊細な酸味、芳醇な香りが特徴です。


ロゼ・アンペリアル

モエ・アンペリアルのロゼ版です。鮮やかなピンク色と、ロマンチックでフルーティーな香りが魅力的なキュヴェです。

  • 特徴: イチゴやラズベリーのような赤い果実の香りと、爽やかな酸味、なめらかな口当たりが楽しめます。食前酒としてはもちろん、魚介類や軽い肉料理とも相性が良いです。


グラン・ヴィンテージ

単一年に収穫されたブドウのみを用いて造られるヴィンテージ・シャンパーニュです。その年の気候やブドウの個性を最大限に表現した、希少なキュヴェです。

  • 特徴: 長期熟成を経て、複雑で奥深い香りと味わいが生まれます。ヴィンテージごとに異なる個性を持つため、毎年異なる表情を楽しむことができます。

 

ドン・ペリニヨンの代表的なキュヴェは、その熟成期間の違いによって分類されています。

ドン・ペリニヨン (Dom Pérignon)

最も一般的に知られているスタンダードなキュヴェです。収穫されたブドウの品質が基準に満たない年には生産されないため、すべてのヴィンテージが「当たり年」となります。

  • 特徴: 8年以上の長期熟成を経てリリースされ、フレッシュな果実味、香ばしいトーストやビスケットのような香り、そして複雑で芳醇な風味が特徴です。エレガントさと力強さが絶妙に調和しています。

プレニチュード (P系列)

ドン・ペリニヨンは、熟成のピークを迎えるタイミングが複数あると考えられています。この熟成のピークを「プレニチュード」と呼び、熟成期間の長さによって異なるキュヴェがリリースされます。

  • P2 (プレニチュード2):

    • ドン・ペリニヨンを約15〜20年間熟成させたキュヴェです。

    • スタンダードなドン・ペリニヨンよりもさらに複雑で奥深い香りと味わいが楽しめます。力強さ、ミネラル感、凝縮感が際立っています。

  • P3 (プレニチュード3):

    • 約25年以上という、極めて長期にわたる熟成を経た希少なキュヴェです。

    • 複雑性の極みとも言える、非常に豊かで多層的なアロマと風味が特徴です。

ドン・ペリニヨン・ロゼ (Dom Pérignon Rosé)

ドン・ペリニヨンのロゼ・シャンパーニュです。白いドン・ペリニヨンと同様に、良年に収穫されたブドウのみを使用しています。

  • 特徴: 鮮やかなサーモンピンクの色調と、赤い果実(イチゴ、ラズベリーなど)の豊かな香りが特徴です。エレガントで洗練された味わいと、ロゼならではの華やかさを兼ね備えています。