グラムノン

Gramenon
ビオロジック・ビオディナミワインの大御所
ドメーヌ・グラムノンがあるのはローヌ地方中部のモンブリゾン村です。1979年にローラン夫妻がドメーヌを設立した頃、ここでは化学肥料が浸透していない昔ながらの栽培が主流でした。その栽培方法は現在で言うビオロジックですがモンブリゾン村の農家からすれば普通の栽培法として行われていました。ドメーヌ・グラムノンも当時よりビオロジックを実践し、1990年ごろからは一部でビオディナミを導入し畑の拡大を行います。
グラムノンは高樹齢のブドウからテロワールを忠実に表現したワインを造り早くから評価を高めていきました。ロバート・パーカーは彼らのワインを「控えめな価格ながら偉大なワイン」と絶賛しており自身の著書の中で「南ローヌで造られる最高のワイン」と記しました。
低迷期と最盛期の再来
評価をみるみる高めていったグラムノンですが1999年に当主フィリップが不慮の事故で急逝し、ドメーヌは妻のミシェルに引き継がれます。2000年に入りはじめの数年間はスタイルを模索し我慢の時期を過ごしますが、2005年ごろにはフィリップのワインを彷彿とさせる味わいを取り戻しドメーヌは拡大を続けます。現在、フレデリック・コサールのもとでワイン造りを学んだマキシムが参画しさらなる向上を遂げているグラムノンは、マイクロネゴシアン業にまで手を広げています。まさに今、過去の評価を超え最盛期を迎えようとしているドメーヌです。
Maxime-François Laurent
ドメーヌ・グラムノン当主の息子マキシム=フランソワが、2006年に始めたネゴシアン。マキシム=フランソワは5年間ボーヌの醸造学校で学び、ブルゴーニュのシャソルネイ、ラ・コンブ、サンテ=ミリオンのシャトー・スータールなどで経験を積んだ。ネゴシアンではあるが、モンブリゾン村で契約する6haの畑は年間を通して栽培にも関与し、畑の中で選果を徹底。収穫量はわずか30hl/haに抑制する。ビオロジック転換も促し、2012年にはエコセールの認証も取得した。醸造はドメーヌ・グラムノンのセラーで行い、野生酵母のみでセメントタンク発酵を重視。ほとんどのキュヴェを総亜硫酸添加20mg/L以下で行う。粘土石灰質のテロワールを素直に映したワインは、心地よくフルーティーで、太陽の温かみが快く感じられる。