商品名 (原語) | Monthelie |
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タイプ | 赤 / 750ml |
産地 | France / Bourgogne / Monthelie |
生産者名 | Coche Dury |
生産年 | 2015 |
ぶどう品種 | Pinot Noir |
輸入元 | Firadis |
備考 |
お届けするヴィンテージは2015年でございます。 |
![]() Coche Duryブルゴーニュ・ブランの伝説的生産者ブルゴーニュ、コート・ド・ボーヌの中でシャルドネの白ワイン造りにおいてほぼ神格化されている生産者です。ムルソーを中心に約9ヘクタールの極めて限られた畑を所有し、その生産量は少ないものの、ワインのクオリティと個性はいささかの妥協もありません。入手は難しいものの、手に入れたならばその満足は大きく、コシュ-デュリのボトルはまさに白ワイン好き、ブルゴーニュ好きが長年憧れ続ける対象です。 コシュ・デュリの歴史は、レオン・コシュが1920年代にムルソーでいくつかの区画を買い集めたことにはじまります。彼の子どもたちのなかでジョルジュ・コシュが畑を拡大し、1973年にはジャン-フランソワ・コシュがオディル・デュリと結婚し、「コシュ・デュリ」を名乗るようになりました。その後2010年には息子ラファエル・コシュが本格的に醸造責任を引き継ぎ、伝統を尊重しつつ、スタイルの微調整を加えてきています。 畑はムルソーに集中しているものの、その範囲は村名からプルミエ・クリュ、さらにコルトン・シャルルマーニュのグラン・クリュ区画を含み、多岐にわたります。代表的な畑としては、ムルソー・ペリエール(Meursault Perrières)、ケイレレ(Caillerets)、ルージョ(Rougeots)、シェヴァリエール(Chevalières)などがあり、それぞれがシャルドネという一つの品種の中で異なる土壌・斜面・日当たりを通じてワインの個性を刻みます。 ワイン造りの方法において、コシュ・デュリは非常に慎重で伝統的な手法を用います。収穫は手摘みで、クローンを用いないという方針も採られており、これはブルゴーニュでは非常に珍しいことです。ぶどうの選別、除梗、マセラシオンや澱との長い接触といった“余白”をもたせるプロセスにより、果実の純度とともに土壌のミネラル、酸の鮮やかさと緊張感がワインに備わります。 熟成期間もまた長めで、通常はバレル(オーク樽)を用い、新樽の比率はキュヴェとヴィンテージによって異なりますが、トップのワインでは新樽の使用が比較的多めで、熟成における木のニュアンスを果実とミネラリティを包み込むように使っています。白ワインはオーク樽で発酵または熟成され、しばしば澱とともに時間をかけて寝かされ、村名ムルソーであっても長期の熟成ポテンシャルを持つことが多いです。 スタイルとしては、「緻密さ」「張り」「酸の鮮やかさ」「ミネラル感」がキーワードです。それでいてワインが重たいわけではなく、力強さと同時にエレガントなバランスが取れています。香りには白い花やミモザ、柑橘の皮、熟したリンゴや梨といった果実に、アーモンド・ヘーゼルナッツ、トースト、バター、石や火打ち石などの鉱物的・ミネラル的な要素が重なります。これらが口に含むときのフィネスと緊張感を生み、長い余韻へと繋がります。 一般的にアルコール度数はブルゴーニュ白としては標準かやや控えめなレンジで、過熟を避けて酸を活かすスタイルを選びます。現在のラファエル・コシュの代になってからは、「新樽を控える」「バトナージュ(澱の撹拌)をやや抑える」「リース(澱)との接触を制御する」といった微調整がなされ、以前に比べて木香や酸化香/還元香の強さが抑えられ、テロワールが直接感じられるスタイルへと進化してきています。 |