リュシアン・ミュザール
Lucien Muzard
注目の産地サントネのトップ生産者の1人
ブルゴーニュの著しい価格高騰と、地域位全体での品質向上によって従来マイナーとされてきた産地に注目が集まっています。シャサーニュ ・モンラッシェと地続きになっており歴史的には19世紀ごろ赤ワインで高く評価されてきたサントネイもそういった産地の一つです。
そんなサントネイの中でもひときわ注目を集めるのがリュシアン・ミュザールです。1645年の創業以来、この地でワインを造り続けてきた老舗であり、現在、9代目となるクロードとエルヴェのミュザール兄弟がワインを手掛けています。彼らが頭角を現すきっかけとなったのは、1997年。この年、ミュザール兄弟はコート・ド・ボーヌのジューヌ・タロン(ブルゴーニュの各地区でそれぞれ最高の若手ヴィニュロンに贈られる賞)を獲得し、彼らのブルゴーニュ、サントネ・ヴィエイユ・ヴィーニュ、サントネ・プルミエクリュは審査員の最高評価を獲得!
リュシアン・ミュザールのワインの魅力は「熟成のどの段階でも、楽しませてくれるワイン」であることです。また土地柄的にお値打ちなのも魅力の一つです。ワイン・レポート2009』では、最もお買い得な生産者の一人に選出されたほどのコストパフォーマンスの良さがあります!
分厚く力強く攻めてくる果実味のスタイルのワインは安定感抜群です。完熟ラズベリーの砂糖漬けを想わせる甘く柔らかな果実味に軽いクリーム感を纏いつつ、バラやスミレの華やかさで全体をエレガントにまとめてきました。樽感が強過ぎず複雑さを与えます。口当たりは甘く柔らか、赤いフルーツをたっぷり頬張ったときのような味わいが豊かに広がり、後半に瑞々しい酸が控えめに出てきて甘酸っぱいフィニッシュ。時間経過毎に野性的なフレイヴァーが加わり、全体のパワー感を更に強化してくれています。