ピエール・パイヤール
Pierre Paillard
グラン・クリュ ブジーで代々受け継がれた「母なる畑」から唯一無二のアイデンティティに溢れたシャンパーニュを生み出す表現者
約250年間の長きに渡って代々受け継いできた由緒ある畑から作られたグランクリュシャンパーニュ で、その価値を世界に知らしめ驚きを与えたのは、8代目となる現当主のアントワーヌとカンタンの兄弟だ。ブジーに広がる彼らの所有畑で最も特徴的なのは、シャルドネ比率が非常に高いことにある。村全体ではピノ・ノワール89%、シャルドネ11%という栽培比率になるものの、ドメーヌでは11haある所有畑のうち、4割近い4haがシャルドネを占めている。これは決して昨今始まったことではなく、パイヤール家が所有する畑では昔から高い比率でシャルドネが栽培されていた。その理由は、コート・デ・ブランから続くピュアなチョークの母岩の上に、粘土の表土が薄く堆積するシャルドネの栽培に適したエリアがあり、パイヤール家はその部分に土地を多く所有しているためである。彼らはその個性を忠実に表現し、ブジーの中でも一際特別な個性を獲得している。
アイデンティティの要 ふたつの単一畑×単一品種
ピエール・パイヤールのシャンパーニュを語るには、二つのリューディーの存在が欠かせない。シャルドネの区画"レ・モトレット"とピノ・ノワールの区画"レ・マイユレット"である。これらの古樹の区画を彼らは『母なる畑』と呼び、アイデンティティの要としている。所有する畑での植樹は全て、マッサール・セレクション(クローンではなく挿し穂による植樹方法)で行うが、その苗木は必ずレ・モトレットとレ・マイユレットのブドウの枝を用いる。それが『母』である所以であり、ドメーヌのスタイルとそのベースとなるブドウの遺伝子を後世に伝える重要な役割を担っている。また、この2つの畑から生まれるワインは後世に伝える重要な役割を担っている。また、この2つの畑から生まれるワインはそれぞれ単独で瓶詰めされており、単一品種でこのグラン・クリュの魅力を純粋に表現した個性あふれるブラン・ド ・ノワールとブラン・ド・ブランとしてリリースされ、世界中の多くのシャンパン愛好家を虜にしている。