ジェルマン

ジェルマン - Wine Library

Germain

注目の地サンロマンの中で高樹齢の優良区画を多く所有する、美食家を唸らせる必見生産者

ジェルマンは、1955年に現当主であるアルノー・ジェルマンの祖父、ベルナール・ジェルマンによって創設されました。自然と伝統を大切にしたワイン造りは、サン・ロマンの小さなブドウ畑から始まり、当初は瓶詰めをほとんど行わず、バルク販売が主流でした。その後、ポマールやボーヌといった銘醸地に畑を拡大し、自社瓶詰めを始めたことで、1968年にはパリのアグリコル・コンクールで銀メダルを獲得し、名声を確立しました。

現在は、サン・ロマンに10ヘクタール、ポマールやボーヌなどに6ヘクタール、合計で16ヘクタールの畑を所有しており、いずれも平均樹齢が50年を超える古樹が多く植えられています。これらの畑は丁寧に手入れされ、ブドウ本来の個性を最大限に引き出すため、細やかな管理が行われています。

現当主アルノーのこだわりと革新

現当主であるアルノー・ジェルマンは、畑仕事においても細部に至るまでこだわりを持っています。たとえば、最新のトラクターではなく、あえて古いシングルロートラクターを使用することで、土壌への負担を軽減しつつ、操作感覚を正確に保っています。また、除草は手作業で行い、グリーンハーベストで1株あたり7〜8房に絞るなど、徹底した品質管理を実施しています。

醸造においても、伝統を尊重しつつ革新を取り入れたワイン造りを追求しています。2年間の試験運用を経て導入された卵型コンクリートタンクは、自然な対流を促しながらも樽のように風味を加えることなく、ブドウ本来の個性を純粋に引き出すことができます。2024年にはさらに10基を追加し、白ワインの熟成には樽とコンクリートタンクを50:50で使用できるようになりました。将来的には赤ワインにもこの技術を導入する予定です。

ジェルマンのワインは、その繊細で洗練された味わいにより、フランス国内外の名だたるレストランで提供されています。たとえば、ピュリニー=モンラッシェに位置するミシュラン三つ星レストラン「ラムロワーズ」や、アルザスの二つ星レストラン「オーベルジュ・ド・リル」など、多くの名店で高い評価を受けています。