ヴージョ / Vougeot

ヴージョ - Wine Library

Vougeot

シャンボールとヴォーヌに挟まれた小村——クロ・ド・ヴージョの石壁が語る、ブルゴーニュ最大のグラン・クリュの歴史

ヴージョは、ブルゴーニュ地方コート・ド・ニュイ地区の中心部に位置し、シャンボール・ミュジニーヴォーヌ・ロマネという二つの銘醸村に挟まれた、小規模ながらも極めて重要な産地です。この村の象徴であり村の面積の大部分を占めるのが、ブルゴーニュ最大級のグラン・クリュクロ・ド・ヴージョ」です。1110年頃にシトー会の修道士たちによって開墾され、14世紀に石壁(クロ)で囲まれたこの巨大な畑は、中世以来のワイン造りの伝統と権威を象徴する歴史的記念碑であり、1945年からはブルゴーニュワインの普及を目的とした騎士団「コンフレリ・デ・シュヴァリエ・デュ・タストヴァン」の本拠地ともなっています。

約50ヘクタールに及ぶクロ・ド・ヴージョのテロワールは、その広大さゆえに多様性に富んでいます。ミュジニーグラン・エシェゾーに接する斜面上部の石灰質の強い区画からは緻密で気品あるワインが、下部の粘土質が厚い区画からは力強く重厚なワインが生まれます。現在約80名もの所有者がこの畑を分割所有しているため、生産者ごとに解釈やスタイルが大きく異なりますが、共通して堅牢なストラクチャーと熟成によって開花するスパイスや腐葉土の複雑なブーケを備えた、男性的な風格を持っています。

グラン・クリュの影に息づく、村名格と希少白ワインの深み

クロ・ド・ヴージョの圧倒的な存在感のもとで、村名格やプルミエ・クリュの面積は非常に限られています。しかしそこからは、グラン・クリュに比肩する深みを持つ赤ワインや、「クロ・ブラン・ド・ヴージョ」に代表される希少で芳醇な白ワインが造られています。ドメーヌ・ド・ラ・ヴージュレはこの希少な白の造り手として知られており、ピノ・ブランを主体としたクロ・ブランは、ヴージョという産地の多様性を体現する興味深い存在です。全体として、ヴージョのワインは華やかさよりも質実剛健な品格を重んじる傾向にあり、ブルゴーニュの歴史的重層感を感じさせる堂々たる風格がその本質です。