| 商品名 (原語) | Le Chardonnay Grand Vin |
|---|---|
| タイプ | 白 / 750ml |
| 産地 |
Casablanca Valley / Chile
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| 生産者名 | Villard Fine Wines |
| 生産年 | 2019 |
| ぶどう品種 | Chardonnay |
| 輸入元 | Ark Cellars |
| 備考 | お届けするヴィンテージは2019年でございます。 |
![]() Villard Fine Winesカサブランカ・ヴァレーの冷涼なテロワールが育むチリのエレガンスヴィラール・ファイン・ワインズ(Villard Fine Wines)は、チリのワイン造りにおいて「冷涼なテロワール」の可能性を追求し、成功を収めたパイオニア的なドメーヌです。彼らの本拠地は、太平洋に近く、冷たいフンボルト海流の影響を強く受けるカサブランカ・ヴァレーに位置しています。このワイナリーは、創業当初から、チリワインに伝統的に求められてきた濃厚さや強さとは一線を画し、ブルゴーニュや北ローヌを思わせるようなフィネス(繊細さ)とバランスを重視したワイン造りを哲学としています。 ヴィラール家のワイン造りの歴史は1989年に、ジャン=シャルル・ヴィラール氏(Jean-Charles Villard)がチリに移住したことから始まります。彼は、フランスでの経験と知識を持ち込み、当時ブドウ栽培には不向きとされていたカサブランカ・ヴァレーのポテンシャルを見抜きました。この地域は、夜間に海から霧(スペイン語で Neblina)が深く立ち込め、日中の気温上昇を抑える独特の気候条件を持っています。この冷涼な気候が、ブドウの酸を保ち、ゆっくりと時間をかけて成熟させるため、ワインにエレガンスと複雑なアロマをもたらします。 ヴィラールが追求する冷涼なテロワールで表現されるピノ・ノワールやシラー、シャルドネヴィラール・ファイン・ワインズの成功の鍵は、カサブランカ・ヴァレーのテロワールを深く理解し、それに最も適した品種と栽培方法を選んだことにあります。彼らは、シャルドネやソーヴィニヨン・ブランといった冷涼気候の白ブドウだけでなく、ピノ・ノワールやシラーといった、冷涼な環境でこそ真価を発揮する赤ブドウの栽培にも成功しました。 特に彼らが注力するピノ・ノワールは、その代表的な銘柄の一つです。温暖な気候では得られない、生き生きとした酸味と、ラズベリーやチェリーのようなピュアな赤系果実のアロマ、そしてシルクのような滑らかなタンニンを持っています。これは、彼らの畑が持つ粘土質の多い土壌と、昼夜の大きな寒暖差がもたらす恩恵であり、チリのピノ・ノワールの中でもブルゴーニュ的なフィネスを持つ稀有な存在として評価されています。また、ローヌ品種であるシラー(彼らのアイコンワインである「タナグラ / TANAGRA」に用いられる)も、この冷涼な環境によって、チリの他地域で見られるようなジャムのような濃厚さではなく、胡椒やスミレ、そしてミネラルのニュアンスを伴った、北ローヌを思わせるエレガントでスパイシーなスタイルに仕上がります。彼らは、畑ごとの土壌や微気候の違いを徹底的に分析し、ミニマル・インターベンション(最小限の介入)の哲学に基づいた持続可能な栽培を実践しています。 彼らのフラッグシップである「グラン・ヴァン(Grand Vin)」シリーズや、シラーのアイコンである「タナグラ」は、チリワインの持つポテンシャルの高さを世界に示す証明となっています。これらのワインは、凝縮感がありながらも軽やかさを失わず、飲み手を選ばない高い汎用性と、熟成によってさらなる複雑性を獲得する能力を兼ね備えています。 ヴィラール・ファイン・ワインズは、チリワインの品質とスタイルの多様性を牽引する存在として、その冷涼なテロワールからのメッセージを世界に発信し続けている、注目すべき生産者です。 |
