アルタディ / Artadi

Artadi

1985年ラグアルディアの協同組合から始まった革命——「熟成表示ではなく畑名で語る」という信念でリオハDOCaを脱退したフアン・カルロスの孤高の挑戦

ボデガス・イ・ビニェドス・アルタディは、スペイン北部リオハ・アラベサのラグアルディア村を本拠とする、スペインワインの革命を体現するワイナリーです。1985年、13の栽培農家からなる「コセチェロス・アラベセス協同組合」としてフアン・カルロス・ロペス・デ・ラカーリェの主導で設立され、1992年に私有化されて「ボデガス・イ・ビニェドス・アルタディ」として現在の形となりました。フアン・カルロスの祖父が1945年から育て続けてきた畑を含む伝説的な区画群を擁し、祖父から受け継いだテロワールへの畏敬の念が現在のワイン哲学の核を成しています。1996年、フアン・カルロスはリオハ伝統の「クリアンサ」「レゼルバ」という熟成表示をラベルから廃止——バリカでの熟成期間ではなく、「どの畑から生まれたか」こそがワインのアイデンティティであるという信念のもと、単一畑名でワインを表現することを選択しました。そして2015年12月、アルタディはテロワール表現への執念から、スペインでも最も権威ある産地のひとつであるDOCaリオハのアペラシオンを自ら脱退するという前代未聞の決断を下しました。

シエラ・カンタブリアに守られたリオハ・アラベサの85〜90ヘクタールの畑は、石灰質と粘土が豊富な土壌に根ざし、フランスオーク樽による14〜18ヶ月の熟成(アメリカンオークは使用しない)という醸造哲学のもとで管理されています。有機農法とビオディナミを基本とし、化学合成農薬・除草剤を使用しない持続可能な栽培を実践。ナバラへの展開(「アルタス」、古木ガルナッチャを手がける)や1999年のアリカンテへの進出(「エル・セケ」、モナストレルを専門とする)を経て、現在はフアン・カルロスと子世代のカルロスとパトリシアが9つの単一畑キュヴェを管理しています。

1945年植樹のビーニャ・エル・ピソン——パーカー100点が証明した、リオハ・テンプラニーリョのフラッグシップ

アルタディのラインナップは明確なピラミッドで構成されています。入口の「ビーニャス・デ・ガイン」は25年超の樹齢のテンプラニーリョ100%でリオハの複雑さを手頃な価格帯で表現し、「ブルゴーニュ的な複雑さを持つ」と評されるほどの純粋さを示します。中核には単一畑群(バルデヒネス、エル・カレティル、サン・ラサロ、ラ・オヤ、キンタニーリャ、ラ・ポサ・デ・バジェステロス)が並び、各畑の異なる標高・土壌・微気候がテンプラニーリョの多彩な表情を引き出します。頂点に立つのが「ビーニャ・エル・ピソン」で、祖父が1945年に植えたラグアルディア村外れの標高480メートルの丘に広がるわずか2.4ヘクタールの畑です。中央に1本の無花果の木が立つこの畑は、2004年ヴィンテージでロバート・パーカー100点を獲得し、リオハのテンプラニーリョが到達できる最高峰を示す一本として世界中のワインコレクターが追い求める伝説的なキュヴェとなっています。「私のワイン造りは近代的スタイルではなく、フィロキセラ以前の伝統的な手法への回帰だ」というフアン・カルロスの言葉が、アルタディの本質を端的に伝えています。