シャトー・グリュオ・ラローズ / Château Gruaud-Larose

シャトー・グリュオ・ラローズ - Wine Library

Château Gruaud-Larose

1725年グルオ神父の「フォン・ボドー」から——四家族300年の歴史が育む、サン・ジュリアン高台の一枚岩的な大畑

シャトー・グリュオ・ラローズは、ボルドーサン・ジュリアンアペラシオンに位置する1855年格付け第二級のシャトーで、サン・ジュリアンに5シャトーある第二級のうちのひとつです。1725年に騎士ジョゼフ・スタニスラス・グルオが「フォン・ボドー」と呼ばれた土地にブドウを植えたことが起源で、1781年に甥のジョゼフ・セバスティアン・ド・ラローズが相続し「グルオ・ラローズ」という現在の名が誕生しました。1812年に負債返済のためバルゲリー家とサルジェ家に売却後、1855年の格付け直後の1867年に二分割(グルオ・ラローズ・サルジェとグルオ・ラローズ・ベルマン)され、1917年にコルディエ家がサルジェ部分を、1935年にファール部分を購入して再統合しました。その後スエズ公社(1983年)、アルカテル=アルストム(1993年)と大企業に転売され、1997年にジャック・メルローのテイヤン・グループが購入して現在に至ります。メルロー家は投資家主導だった前時代と異なり「次世代のために守る」という長期的視野で50%近くの畑を植え替えるという大規模改革を断行しました。

畑は82ヘクタール・約110区画が、メドックの大エステートとして珍しくシャトーを取り囲む一枚岩状の単一ブロックとして存在しています。これはサン・ジュリアンの高台の最高地点を占める立地で、西にラグランジュ、東にデュクリュ・ボーカイユ等が隣接します。土壌はサン・ジュリアン特有の第四紀ガロンヌ礫質で、他のサン・ジュリアンのエステートよりやや粘土含有率が高いことが干ばつへの耐性をもたらしています。品種構成はカベルネ・ソーヴィニヨン約64%、メルロー約26%、プティ・ヴェルドー6%、カベルネ・フラン4%という構成で、樹齢平均46年(一部70年超)。2019年ヴィンテージからオーガニック農法への転換を開始し、2022年ヴィンテージで正式認証を取得しました。

「ヴァーニエ・ド・グリュオ」の自信——テクニカルディレクター就任後の圧倒的な品質向上が証明する、メドック最良コスパの第二級

醸造は木製ヴァット30基+コンクリートタンク32基で区画別・品種別に行われ、マセラシオンは20〜30日間。グラン・ヴァンは約18ヶ月フレンチオーク新樽80%で熟成、年間約25〜30万本生産されます。セカンドワイン「サルジェ・ド・グリュオ・ラローズ」は1979年から生産されており、「サルジェ」という名はかつての分割所有者バロン・サルジェへの敬意を示すものです。2017年からデュクリュ・ボーカイユ出身のヴィルジニー・サレットがテクニカルディレクターに就任して以来、品質が飛躍的に向上。パーカーが比類ない最良ヴィンテージとして挙げる1961・1982・1986・2000・2005・2010・2015〜2020年という系譜は、この産地の安定した長期熟成ポテンシャルを証明しています。かつて生産現場のモットーとした「ヴァーニエ・ド・グリュオ(グリュオのブドウ農家たちのために)」という言葉が示す土地への愛が、300年の歴史の底流に流れ続けています。