シャトー・レオヴィル・ポワフェレ / Château Léoville Poyferré

Château Léoville Poyferré
1638年モワティエ家の「モン・モワティエ」から三分割されたレオヴィルの物語——ディディエ・キュヴリエが再生させた、サン・ジュリアン第二級の復権
シャトー・レオヴィル・ポワフェレは、ボルドーのサン・ジュリアンアペラシオンに位置する1855年格付け第二級のシャトーです。その歴史は1638年、ボルドー議会議員ジャン・ド・モワティエがジロンド河岸の礫質斜面「モン・モワティエ」にブドウを植えたことに始まります。1740年にアレクサンドル・ド・ガスクが孫娘との婚姻によって土地を取得し「レオヴィル(Lionville)」と改名。その後の相続・婚姻によって現在のレオヴィル・ラス・カーズ、レオヴィル・バルトン、レオヴィル・ポワフェレという三つのシャトーに分割されました。ポワフェレの名はこの区画を相続したポワフェレ男爵に由来します。1920年代からキュヴリエ家が所有し、1979年に26歳のディディエ・キュヴリエが経営を引き継ぎました。その師はエミール・ペイノー教授で、大学で取得したDUAD(ボルドー大学ワインテイスティング学位)修了後に師事したこの師弟関係がシャトーの近代化の礎となっています。1979年から1998年にかけてディディエは大規模な植え替えと改植プログラムを実施し、畑を48ヘクタールから80ヘクタールへと拡大しました。
畑は80ヘクタールで、カベルネ・ソーヴィニヨン60%、メルロー27%、プティ・ヴェルドー8%、カベルネ・フラン5%という構成で、プティ・ヴェルドーの高い比率がこのシャトーのスタイルに複雑さとスパイスのニュアンスを加えています。セカンドワイン「ムーラン・リシュ」は独立したシャトーとして管理される区画から生産されます。
プティ・ヴェルドーが刻むスパイスと凝縮感——「サン・ジュリアンで最も開いた秘密」が示す第二級の本気
レオヴィル・ポワフェレのワインは、凝縮したカシスや黒系果実のアロマにプティ・ヴェルドー由来のスパイスと燻製のニュアンスが加わる、サン・ジュリアンの中でも特に豊かでリッチなスタイルが特徴です。かつてはレオヴィル三兄弟の中で最も評価が低かった時期もありましたが、ディディエ・キュヴリエの長年にわたる投資と品質向上によって現在は「サン・ジュリアンで最も開いた秘密(the most open secret in Saint-Julien)」と評されるまでに復権。コスパに優れた第二級として世界のワイン愛好家から熱視線を集めています。