Domaine Landron / ドメーヌ・ランドロン

Domaine Landron
1945年創業、ミュスカデの概念を塗り替えた先駆者——ジョ・ランドロンが地質の多様性で証明した、長熟白ワインとしてのミュスカデの真実
ドメーヌ・ランドロン(正式名称:ドメーヌ・ジョ・ランドロン)は、ロワール地方のナント近郊、セーヴル・エ・メーヌ川上流の丘陵地帯を拠点とする、ミュスカデを代表するドメーヌです。1945年頃にピエール・ランドロンとその兄弟ジュリアンが家族の小さな農場をブドウ栽培へ転換したことに始まります。1979年に現当主ジョゼフ(ジョ)・ランドロンが父とともに経営に加わって新たな区画を取得し、1980年代初頭から直販と輸出を開始しました。ジョ・ランドロンは「ミュスカデは産地のテロワールをミネラルの中に忠実に表現したものであるべきだ」という明確な哲学のもと、1990年代に土壌の多様性に基づく区画別醸造(ヴィニフィカシオン・パルセレール)を業界に先駆けて導入しました。これはミュスカデという産地の認識を「安価な早飲み白ワイン」から「テロワールを語れる長熟白ワイン」へと変える革新的なアプローチであり、現在の高品質ミュスカデブームの礎を築いた人物として、ジョ・ランドロンはロワールの白ワイン史に名前を刻んでいます。
ドメーヌは現在約48〜51ヘクタールの畑を持ち、95%を占める主品種はミュスカデ(ムロン・ド・ブルゴーニュ)です。最大の特徴はドメーヌ内に3種の全く異なる地質が共存することで、それぞれが明確に異なる個性のキュヴェを生み出しています。第一の地質はアンフィボライト(角閃岩)の岩盤で、鉄分とマグネシウムを豊富に含む火成岩が鋭いミネラルと骨格をもたらします。第二の地質はグレ・シュル・アルジル(粘土質砂岩)で、より丸みとふくよかさを与えます。第三の地質はオルソネイス(正片麻岩)とクォーツ(石英)で、ミネラルの純粋さと長期熟成のポテンシャルを秘めた区画を形成します。収穫はすべて手摘み、醸造は区画ごとに分けて行われ、天然酵母による発酵後にシュール・リー(澱上熟成)で仕上げられます。1999年に合成農薬を全廃して生物農法への転換を開始し、2002年にエコセールのAB(オーガニック)認証を、2005年からはピエール・マッソンの助言のもとビオディナミへも転換。現在はBIODYVIN認証を取得しています。近年は娘のエレーヌがドメーヌに加わり、世代交代が進んでいます。
アンフィボライトの鋭さ、フィエフ・デュ・ブレイユの深み——地質が語る9キュヴェの個性と、10年熟成に耐えるミュスカデの真実
代表的なキュヴェは地質の違いをそのまま個性に反映しています。「アンフィボライト」はアンフィボライト土壌から生まれる最も刺激的でミネラリーなスタイルで、ランドロンの中核を成すキュヴェです。「ラ・ルーヴトリー」はより丸みとしなやかさを持ち、広い飲み手に親しまれるスタイルです。「レ・ウー」は粘土質砂岩の土壌から生まれ、年月とともにエキゾチックフルーツのニュアンスが加わる興味深い進化を示します。そして旗艦キュヴェ「フィエフ・デュ・ブレイユ」はオルソネイスとクォーツの上に育つムロン・ド・ブルゴーニュ100%から、柑橘と鉱物の純粋な表現に深みが加わった最も格の高い一本で、10年以上の熟成に十分対応します。ジョ・ランドロンのワインは今やミュスカデの教科書として世界中のソムリエが参照する基準点となっており、この地方の白ワインが持つポテンシャルを世界に示した存在として別格の評価を受けています。