オリヴィエ・メールラン / Olivier Merlin

オリヴィエ・メールラン - Wine Library

Olivier Merlin

「南のウィザード」と称されるマコネの革新者——1987年4.5ヘクタールの借地から始まった、ラ・ロッシュ・ヴィヌーズの奇跡

ドメーヌ・オリヴィエ・メールランは、ブルゴーニュ南部マコネ地区を代表する造り手として、「南のウィザード」と称される存在です。オリヴィエと妻コリーヌは1987年、引退するルネ・ガイヤール(ドメーヌ・デュ・ヴュー・サン・ソルラン)から4.5ヘクタールを借り受けたことに端を発します。それ以来、段階的に所有権を取得しながら畑を拡大し、1994年・1996年にはサン・ヴェランを追加。1997年9月にはネゴシアン免許を取得し、売買も賃貸も不可能なプイィ・フュイッセの土地へのアクセスを可能にしました。2000年にはボジョレーのムーラン・ナ・ヴァンも加わり、マコネからボジョレーへと広がるラインナップが整いました。2012年には親友ドミニク・ラフォン(コント・ラフォン)とともにシャントレ村のモノポール区画「クロ・デ・カール」を取得し、2018年にはヴェルジッソン村中心部の「クロ・ド・フランス」の初ヴィンテージをリリースするなど、精力的な畑の拡充が続いています。

ドメーヌが本拠を置くのはプイィ・フュイッセの北、ラ・ロッシュ・ヴィヌーズ村です。粘土石灰質を主体とする土壌と、緩やかな南向きの斜面がシャルドネに理想的な環境を提供しています。栽培は除草剤を使用しないオーガニック準拠(認証取得なし)で、草生栽培と機械的な土壌管理によって土壌の生物多様性を維持しています。プイィ・フュイッセはフュイッセ、ヴェルジッソン、シャントレの3村から個別のキュヴェを生産しており、樹齢75〜80年のシャルドネを持つフュイッセの畑は特に評価が高く、南向きの白亜質土壌から骨格としっかりとした酸を持つワインが生まれます。単一畑のキュヴェはフレンチオーク(新樽30〜50%)で18ヶ月熟成されます。

マコネのポテンシャルを世界に示した先駆者——プイィ・フュイッセからムーラン・ナ・ヴァンまで、南ブルゴーニュの多様な表情

オリヴィエ・メールランのワイン造りの核心は、それぞれの産地とテロワールの固有の個性を余すところなく引き出すことにあります。マコン・ラ・ロッシュ・ヴィヌーズ「レ・クラ」はドメーヌの原点を示す区画として、プイィ・フュイッセの3村キュヴェはマコネの白ワインの頂点として、ヴィレ・クレッセはその豊かな果実表現で、それぞれ産地の多様な個性を体現しています。ムーラン・ナ・ヴァンの赤ワインも高い評価を得ており、マコネとボジョレーにまたがるドメーヌのレンジは南ブルゴーニュの可能性の広さを示しています。かつて「単純なワインしか生まれない」と見なされがちだったマコネが世界的な評価を獲得する過程に、オリヴィエ・メールランという存在は欠かせません。