ポール・ジャブレ / Paul Jaboulet

Paul Jaboulet
エルミタージュの栄光を背負う、ローヌ至高の生産者
1834年にアントワーヌ・ジャブレによって設立されたポール・ジャブレ・エネは、北ローヌのエルミタージュを世界に知らしめた伝説的ドメーヌです。一族の情熱によって築き上げられた名声は、2006年にボルドーのシャトー・ラ・ラギュンヌを所有するフレイ家に引き継がれ、現当主であり醸造家のカロリーヌ・フレイ氏のもとで、その品質は新たな黄金期を迎えています。
このメゾンの代名詞であり、世界のワイン史に刻まれる至宝が「エルミタージュ・ラ・シャペル」です。エルミタージュの丘の頂に立つサン・クリストフ礼拝堂を象徴に抱くこのワインは、ベサール、ル・メアル、ロクールといった最良の区画から収穫されたシラーをブレンドして造られます。特に1961年ヴィンテージは「20世紀最高のワインの一つ」として語り継がれ、その強靭な骨格、スパイスや黒系果実が重なり合う官能的なアロマ、そして半世紀を超える熟成ポテンシャルは、シラーの到達点と称されます。エルミタージュ以外にも、コート・ロティ、コンドリュー、クローズ・エルミタージュ、さらには南ローヌのシャトーヌフ・デュ・パプに至るまで、ローヌ全域に広がるテロワールの多様性を掌握しています。
カロリーヌ・フレイ氏の就任後、ドメーヌは劇的な変化を遂げました。2016年にはすべての自社畑で**有機認証(エコセール)とビオディナミ認証(デメター)**を取得。除草剤や化学肥料を完全に排し、土壌の生命力を活性化させることで、果実のエネルギー感とテロワールの透明度を極限まで高めました。 醸造面においても、伝統的な重厚さを継承しつつ、過度な抽出を控えた「緻密さ」を追求しています。以前の質実剛健なスタイルから、シルクのようなタンニンと瑞々しい酸を備えた、しなやかでエレガントな現代的トップキュヴェへと進化を遂げました。