コルトン / Corton
Corton
コート・ド・ボーヌ唯一の赤グラン・クリュ——皇帝が雪解けを見て畑を選んだという伝説の丘
コルトンはコート・ド・ボーヌに位置するグラン・クリュで、アロース・コルトンを中心にペルナン・ヴェルジュレス、ラドワ・セリニーの3村にまたがる約160ヘクタールという広大な畑です。コート・ド・ボーヌにおいて唯一ピノ・ノワールの赤ワインがグラン・クリュとして認定されている産地であり、26のクリマ(区画)に分かれています。696年には既にブドウが植えられていた記録があり、775年に神聖ローマ皇帝シャルルマーニュがこの丘の大部分をソリュー修道院に寄進したという伝説的な歴史を持ちます。伝承によれば、シャルルマーニュは雪が最初に解ける斜面を見つけ、その場所にブドウを植えるよう命じたとされています。
畑は標高280〜388メートルに位置し、ブルゴーニュのグラン・クリュとしては最も高い場所まで畑が広がります。下部の標高ではピノ・ノワールが、上部標高ではシャルドネが中心となる傾向があり、コルトンの広大さがそのまま品種構成の多様性につながっています。メゾン・ルイ・ジャドやドメーヌ・ルロワがこの畑に区画を所有しています。
力強さと骨格、コート・ド・ボーヌが示す稀有な赤の頂点
コルトンのワインは、しっかりとしたタンニンと骨格を持つ、コート・ド・ボーヌの赤ワインの中でも特に力強いスタイルが特徴です。コート・ド・ニュイの偉大な赤ワインに匹敵する構造を持ちながら、コルトン特有の濃密な果実味と長期熟成のポテンシャルを兼ね備えています。広大な畑であるがゆえに生産者によるスタイルの幅は大きく、その奥深さを探求することがコルトンの楽しみのひとつです。