デュガ・ピィ / Dugat Py

デュガ・ピィ - Wine Library

Dugat-Py

17世紀から続く13代目の家族経営——ブルゴーニュ最古のセラーに眠る、ヴィエイユ・ヴィーニュの精髄

ドメーヌ・デュガ・ピィは、ジュヴレ・シャンベルタンに17世紀初頭から根を下ろす13代続く家族経営のドメーヌです。その歴史は1923年、フェルナン・デュガとジャンヌ・ボルノの結婚に始まります。バーナード・デュガが1975年に最初のヴィンテージを手がけ、1979年にジョスリーヌ・ピィと結婚したことを機に「デュガ・ピィ」という名称が生まれましたが、実際にこの名が正式に使われ始めたのは1994年のことです。それ以前、バーナードの父フェルナンの代にはメゾン・ルロワが長年の顧客として、ジュヴレ・シャンペオやシャルム・シャンベルタンを買い付けていたという逸話も伝わっています。現在は13代目のロイック・デュガ・ピィが1996年から経営に加わり、2005年の自身初の「単独ヴィンテージ」を機に、ドメーヌをさらなる高みへと押し上げています。

ドメーヌの本拠はジュヴレ・シャンベルタン村の最も古い地区、コンブ・ド・ラヴォーの麓に位置しています。地上の建物は素朴ですが、地下にはディジョン教区がアリナール大修道院長の命のもと11世紀に建造した「ロモヌリ(施療修道院)」の石積みヴォールトのセラーが広がります。ビザンチン様式とゴシック様式が混在するこの空間は、ブルゴーニュ最古のセラーとして知られています。約12ヘクタールの畑にシャンベルタン、マジ・シャンベルタン、シャルム・シャンベルタン、マゾワイエール・シャンベルタンの4つのグラン・クリュに加え、ラヴォー・サン=ジャック、レ・コルボー、フォントニー、プティット・シャペル、シャンポー、ラ・ペリエールの6つのプルミエ・クリュが含まれます。さらに2003年にムルソーとポマール、2004年にシャサーニュ・プルミエ・クリュのモルジョ、2011年にコルトン・シャルルマーニュとペルナン・ヴェルジュレスを加えるなど、ロイックによる精力的な畑の拡充が続いています。

「エネルギーのあるワイン」を追求するロイックの哲学——全房発酵・有機栽培・無補正が生む、ヴィエイユ・ヴィーニュの凝縮

ドメーヌの最大の特徴は、すべてのキュヴェがヴィエイユ・ヴィーニュ(VV)またはトレ・ヴィエイユ・ヴィーニュ(TVV)として瓶詰めされることにあります。樹齢平均65年、最古の樹は100年を超えるという圧倒的な古樹群が、果実の凝縮感と複雑さの礎を成しています。1999年にロイックが有機栽培の試験を開始し2003年にドメーヌ全体が有機農法へ移行。馬による耕耘も主要な一級・特級畑で導入しています。醸造においては低温マセラシオンを行わず、補糖・補酸・酵母添加をしない無補正が徹底されています。全房発酵をほとんどのキュヴェで平均70〜80%取り入れており、樽熟成期間も延長することでよりシルキーでなめらかなタンニンを追求しています。ロイック自身が「エネルギーのあるワイン(un vin avec du peps)」と表現するように、力強さと同時にフレッシュさとバランスを重視するこの姿勢が、ドメーヌの現代的なスタイルを形作っています。その品質は仏権威誌「ラ・ルヴュ・デュ・ヴァン・ド・フランス」においてドメーヌ・ド・ラ・ロマネ・コンティ、ドメーヌ・ルロワ、ジョルジュ・ルーミエらと並ぶコート・ド・ニュイの三ツ星ドメーヌ13軒のひとつとして認定されています。