Poggio di Sotto
ブルネッロを語る上で欠かせない存在であるポッジョ・ディ・ソット。様々な場で幾度となく最高の評価を獲得してきた彼らのワインはその非介入主義の栽培・醸造と、昔ながらの大樽を用いた長期熟成という伝統的製法により生み出される透明感があり優美な唯一無二のスタイルで、国内外のワインラヴァーを魅了し続けています。
1989年に創設されたポッジョ・ディ・ソットを現在の地位にまで築き上げたのは醸造長をつとめた故ジュリオ・ガンベッリでした。ソルデラや、レ・ぺルゴーレ・トルテといったサンジョヴェーゼの最高峰を手掛け、ブルゴーニュのアンリ・ジャイエ氏、イタリアのジュリオ・ガンベッリと称される傑出した人物です。
2011年にオーナーが変わるものの、今もなお伝説とも言えるジュリオ・ガンベッリのスタイルを引き継いでワイン造りを実践しています。ブドウの樹齢は15〜45年と他ワイナリーに比べて高く、コルドン仕立てを採用。さらに50%以上のグリーンハーヴェストを行うことにより、1haあたり3tとブルネッロ・ディ・モンタルチーノの規程である8tよりも低収量で、高品質なブドウ作りを実現。また、グリーンハーヴェストにてカットされた熟す前のブドウは土に還して肥料にするなど、環境に配慮したブドウ栽培を実施しています。
ロッソ・ディ・モンタルチーノ、ブルネッロ・ディ・モンタルチーノ、ブルネッロ・ディ・モンタルチーノ・リゼルヴァの3種類に使用するロットは区画ごとの分別はせずにバレルテイスティングで決定しているのも大きな特徴の一つです。2年間の熟成の後バレルテイスティングを実施し、クリスピーな酸が特徴のロットはロッソ用に瓶詰め。残りのロットはさらに2年間熟成しブルネッロとして、そしてボディとフィネス、ポテンシャルに優れていると判断したロットはさらに5か月の熟成を経てリゼルヴァとして瓶詰めされます。
生み出されるワインは、純粋な蜜のようなブドウの旨みやエキス分がたっぷりと含まれている、非常に官能的な仕上がりで、時間を経ることによって多彩な要素が見事に溶け合ったテイストを実現しています。複雑なテイストが混在しながらも透明感があってピュアなスタイルはポッジョ・ディ・ソットならではのフィネスを感じさせます。
イタリア・スローフード協会の発行するガンベロ・ロッソ ヴィニ・ディタリアにおいて、最高評価のトレ・ビッキエリを幾度も獲得。さらに、ブルネッロ・ディ・モンタルチーノの2005年ヴィンテージが人気漫画『神の雫』の「第九の使徒」に選ばれ、日本でも一躍有名になるなど、国内外において伝統派ブルネッロのトップ生産者の一つとして君臨し続けています。
Brunello di Montaltino Riserva
通常のブルネッロよりも樽での熟成期間が5か月長く、大樽で45か月熟成させるという伝統的な製法で造られます。このようなワインは多くの生産者の場合、固くてタンニンが強いワインになりがちですが、ポッジョ・ディ・ソットは全く逆のスタイル。エレガントで華やか、それでいてしっとりとした絹のような質感を持つ、間違いなくサンジョヴェーゼの最高峰の一つとされるトップキュヴェです。
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