キスラー / Kistler

Kistler
1978年創業・野生酵母×無清澄——ブルゴーニュ的哲学をいち早くカリフォルニアに持ち込み、「シャルドネの王」の称号を不動にした先駆者
キスラー・ヴィンヤーズは、スティーヴ・キスラーを中心とするファミリーが1978年にカリフォルニア・ロシアン・リヴァー・ヴァレーに設立したワイナリーです。ロバート・パーカーをはじめとする著名な評論家からの信頼が厚く、ワイン・スペクテーター誌のワイナリー評価でも5つ星を獲得するなど、他の追随を許さない別格の存在として知られます。設立当時、カリフォルニアではステンレスタンクによる近代的醸造が主流でしたが、キスラーはフレンチオークでアルコール発酵とマロラクティック発酵を実施し、野生酵母を使用、無清澄・無フィルタリングのまま樽熟成させるという、ブルゴーニュと同様のワイン造りをカリフォルニアにいち早く確立しました。
従来、凝縮感あふれるパワフルなスタイルが特徴とされてきたキスラーのワインですが、近年はよりテロワールを表現すべく、樽の影響を控えてブドウ本来の味わいにフォーカスを当てたスタイルへとシフト。洗練されたミネラルと酸を基盤に、フィネスとエレガンスが際立つ味わいへと進化しています。また、カルト・ワインとして名高い「コスタ・ブラウン」や「ギャップス・クラウン」を手がけるビル・プライス氏を新オーナーに迎え、スティーヴ・キスラー指導のもとでのワイン造りを継続しながら、さらなる品質向上に向けた変革を続けています。
4エリア10種以上の単一畑キュヴェ——ボトルごとに刻まれた製造ナンバーが示す、希少性と畑の個性への飽くなきこだわり
キスラーの所有する畑は各々が固有のマイクロクライメイトと土壌を備えており、その個性を瓶に封じたのが畑名を冠する単一畑キュヴェです。現在、ソノマ・コースト・ソノマ・マウンテン・カーネロス・ソノマ・ヴァレーの4エリアから10種以上のシャルドネが生産されています。これに加え、複数の単一畑のブドウをブレンドした地域名キュヴェも展開し、若いうちからキスラーの真髄を堪能できる入門的な1本として位置づけられています。いずれのキュヴェも生産本数は1万〜2万本ほどと希少で、単一畑の全ボトルには製造ナンバーが刻印されており、世界中の愛好家の垂涎の的となっています。ワイン・スペクテーター誌別冊『カリフォルニアワイン』では掲載13種すべてが五つ星評価という快挙を達成。コシュ・デュリをして「非常に熟していて、しかもしっかりとした構造を持つ」と絶賛させたその品質は、カリフォルニア産シャルドネの最高峰として今なお揺るぎない評価を受け続けています。