マルゲリータ・オット / Margherita Otto

Margherita Otto

バルトロ・マスカレロに学んだニューヨーク出身者が、モンフォルテを拠点にピエモンテで紡ぐ伝統的バローロ

マルゲリータ・オットは、アメリカ・ニューヨーク州ウェストチェスター出身のアラン・マンレーが2011年にピエモンテ州モンフォルテ・ダルバに設立したワイナリーです。ドメーヌ名は彼の祖父母へのオマージュとして付けられました。マンレーは1990年代半ばにランゲを初めて訪れてバローロの虜となり、コロラド州でのレストラン経営を通じてワインへの造詣を深めながら、長年にわたりピエモンテの生産者たちと交流を続けてきました。移住後は伝説的な造り手バルトロ・マスカレロのドメーヌで11年以上にわたり当主マリア・テレーサ・マスカレロのもとで研鑽を積み、さらにルチアーノ・サンドローネなどのもとでも技術を学びました。年産はバローロとランゲ・ネッビオーロ合わせて約12,000本という極めて小規模な生産体制を維持しています。

畑はカスティリオーネ・ファレット(ペルナンノ・クリュの急勾配南東向き斜面)、モンフォルテ・ダルバ(ジネストラ・クリュ南西部、標高470〜500m)、セッラルンガ・ダルバ(ヴィーニャ・リオンダに隣接する「ソット・リオンダ」区画、有機栽培)というバローロを代表する三コミューンに分散しており、それぞれ異なるテロワールを持ちます。カスティリオーネの石灰質粘土はエレガンスをもたらし、セッラルンガの砂岩混じりの硬い土壌は長期熟成力と骨格を与え、モンフォルテの複雑な地層が全体に深みを加えます。

異なる三区画を同時発酵するアッサンブラージョ——バルトロ流セメントタンク×40日超マセラシオンが導く、時代を超えた伝統バローロ

マンレーが採用する醸造の核心は、マスカレロ家が継承する古典的な「アッサンブラージョ」の手法です。三つのクリュのブドウを個別に発酵させるのではなく、同一のセメントタンク内でともに醸し、40〜45日間という長いマセラシオンを経てネッビオーロの複雑さを最大限に引き出します。温度調節を行わず自然の温度変化に委ね、在来酵母のみで発酵。その後フレンチオークの大樽で4年以上かけてゆっくりと熟成させます。「エレガンスと精確な構造、焦点の定まった一本を造ること」を目指すマンレーのバローロは、ヴィノスのニール・マーティンや英国のデキャンタ誌でも高い評価を受けており、伝統製法の継承者として国際的な注目を集めています。