プルミエ・クリュ / Premier Cru

Premier Cru

グラン・クリュに次ぐブルゴーニュの格付け——畑名をラベルに刻む権利が示す、テロワールへの敬意

プルミエ・クリュ(一級畑)は、ブルゴーニュの格付け体系においてグラン・クリュに次ぐ第二位に位置する区画の称号です。ブルゴーニュ全体で635以上のプルミエ・クリュが認定されており、ラベルには村名と畑名の両方を表記する権利が与えられています(例:「ジュヴレ・シャンベルタン・プルミエ・クリュ・ラヴォー・サン=ジャック」)。格付け制度の起源は1936年のAOC制度確立にあり、その後1943年に体系化されましたが、実際に各畑がプルミエ・クリュとして個別認定された時期は産地や畑によって異なります。全生産量に占めるプルミエ・クリュの割合はブルゴーニュ全体の約10〜11%で、グラン・クリュの約1〜2%と村名格の約60%の間に位置しています。

プルミエ・クリュの選定基準は、土壌・地形・微気候・歴史的評価などに基づいており、隣接する区画でも格付けが異なることが珍しくありません。コート・ド・ニュイではシャンボール・ミュジニーのレ・ザムルーズやジュヴレ・シャンベルタンのクロ・サン=ジャックなど、グラン・クリュに匹敵する評価を受けるプルミエ・クリュが存在します。コート・ド・ボーヌではムルソーのペリエールやジュヌヴリエール、ピュリニー・モンラッシェのレ・ピュセルやレ・コンベットなど、シャルドネの白ワイン・プルミエ・クリュが世界的な評価を確立しています。

村名格とグラン・クリュをつなぐ架け橋——畑ごとに異なる個性が示す、プルミエ・クリュ探求の醍醐味

プルミエ・クリュの最大の魅力は、同じ村の中でも畑ごとに全く異なる個性を示すという点にあります。同一生産者が複数のプルミエ・クリュを手がける場合、造り方はほぼ同一でも土壌や斜面の向き、標高の違いによって全く異なる表情のワインが生まれます。グラン・クリュに比べると価格が抑えられながら、テロワールの個性を深く体験できるという点で、ブルゴーニュ愛好家にとってプルミエ・クリュは産地探求の理想的な切り口となっています。シャンパーニュにおいてもプルミエ・クリュという格付けが存在し、かつてのブドウ買取価格体系「エシェル・デ・クリュ」において90〜99%の評価を受けた村がこれに該当しています。シャンパーニュのプルミエ・クリュ村は全部で42村があり、グラン・クリュの17村とともにシャンパーニュの格付け体系を構成しています。