2012 マス・パーリャ / パゴ・デル・ナランフエス

Pago del Naranjuez

造り手アントニオ・ビルチェス・バレンスエラは、6歳の時にスペインからフランス、ラングドックに移住し幼少時代をラングドックの学校で過ごした。その後、ブドウ畑とセラーのある当地で仕事をする。非常に若い時から、ワイ ンとブドウの世界に大きな好奇心を寄せ、セラーの仕事同様、ブドウ畑での仕事にも全てに従事した。

 家族と共にスペインに戻り、1992 年に個人消費用に少量のワインを造るため、0.2ha の小さな区画のブドウ畑の栽培を始める。1999 年には家の周りにあった 1.8ha ほどの土地を購入。2000、2001 年には、多様性を試みるため新しいブドウ品種の栽培を始めた。2004年に、自身のワインを商品化できるよう、セラーを建設。 ワイナリーは、スペインの最も高い山脈シエラネバダの北方、標高 900m のところ にある。ブドウの成熟期の気温変化は極端で、昼夜の寒暖差が大きい。夏でも 7時には 10℃程度だが 17時には 40℃近くにもなる。この特異な環境のため、他の地域にはないアロマと、豊かな果実感がワインに感じとれる。土壌は、石灰分を含む粘土質。 雨は非常に少なく、多い年でも約 200mm、少ない年は葡萄の樹を守るため、冬には 灌漑を行わなければならないこともある。

Mas P'alla

テンプラニーリョ主体のワインを作る際にブレンドしていたカベルネ・フラン、ソーヴィニヨン、メルロのブレンドの樽を試飲したところ、特筆すべき品質であったことから新たに手掛けられたキュヴェ。

甘いスパイスが魅力的。よりしなやかでしっかりとした骨格を持つが、程よく熟成感が加わりエレガントな印象。今が飲み頃です。