ドメーヌ・ド ・マルジリーが所有する畑はシャンパーニュの最北端マッシフ・ド・サンティエリーから程近い区画に有ります。砂質土壌の畑からは非常に繊細で洗練された高品質なムニエが生まれます。ドメーヌを代表する歴史あるクロ・デ・マルジリーの全体にもムニエが植えられています。

生物多様性を尊重しビオディナミ農法を実践しており機械の使用を一切行わず正式にオーガニック認証を受けています。醸造、熟成においても人為的介入を極限まで制限し、マロラクティック発酵を自然的な発生に任せ、バトナージュも一切行いません。そして、温度管理についても、一切行わず暑いヴィンテージには発酵が早く進み寒い年は発酵が長く続くと言います。ベルギー人の若き当主マキシム・ユランは温度管理を行わないことで本当の意味でのヴィンテージの表現ができると信じています。

樽に関しても徹底的なこだわりを持っており、2012年に廃墟の状態を買い取り、現在再建中の所有するシャトーに使用されていた木材を再利用して造られたバスケット（コカール）でブドウをプレスし、伝統的なバリックで発酵を行います。毎年、樽製造業者と協力し一つの樽でもロースト加減を複数に分けるなどの独自の手法を使い伝統的な樽を作り上げています。

早くも輝かしい賞を受賞する大注目株

その独自のワイン造りは早くも大きな注目を集めています。既に高い評価を受けており、ゴ・エ・ミヨ誌では2020年ワイナリーオブザイヤーに、ベタンヌ・エ・ドゥソーヴ誌では2021年ジーニアス・オブ・トゥモローに選出されています。現在はアヤラがかつて使っていた醸造施設でワインを作っています。シャトーが完成し、さらなる飛躍を遂げるであろうマルジリー、その活躍に目が離せません。

Ullens M

リンゴ、洋ナシ、アカシアの花、ほんのりブリオッシュの香り。クリアでふくよかな果実味と冷涼感ある酸が感じられる。泡は非常に細かく、フラワリーで繊細な余韻が長く続くエレガントなスタイル。