クリオ・バタール・モンラッシェ / Criots-Bâtard-Montrachet

Criots-Bâtard-Montrachet

「泣き叫ぶ庶子」——シャサーニュにのみ属する、5つのグラン・クリュ中最も希少な存在

クリオ・バタール・モンラッシェはシャサーニュ・モンラッシェにのみ属するグラン・クリュで、バタール・モンラッシェの南端に隣接する約1.57ヘクタールという、5つのモンラッシェ・グラン・クリュの中で最も小さな畑です。1939年9月にAOCとして認定されました。「クリオ(criots)」はブルゴーニュの方言で「泣き叫ぶ(crier)」を意味し、領主の私生児の赤ちゃんが泣くたびに「庶子が泣いている(a crio l'Bâtard)」と言われたことに由来するという伝説があります。クリオの認定後にピュリニーの生産者が憤慨し、自分たちにも同等のグラン・クリュをと主張したことが、ビアンヴニュ・バタール・モンラッシェの誕生につながったとも伝えられています。

畑は1.57ヘクタールと極めて小さいため、流通量も少なく生産者の数も限られています。シャサーニュ・モンラッシェを本拠とするドメーヌ・ロジェ・ベラン、フォンテーヌ=ガニャール、ブラン=ガニャールなどが小区画を所有しています。土壌はバタール・モンラッシェと共通する石灰質粘土を基本とし、畑の南端という立地から独自の微気候を持つとされています。

豊かさと引き締まりの見事なバランス——希少性が際立てる、シャサーニュ側の小さな宝石

クリオ・バタール・モンラッシェのワインは、白桃やトロピカルフルーツのアロマと、フレッシュな酸が共存する豊かさと引き締まりのバランスが特徴です。バタール・モンラッシェの豊かさに近いスタイルでありながら、南端という立地から生まれる独自のフレッシュさが加わります。1.57ヘクタールという極めて限られた生産量ゆえに、5つのモンラッシェ・グラン・クリュを揃えて探求しようとするコレクターにとって最も出会いにくい一本でもあり、その希少性自体がこの畑の大きな魅力となっています。