ジャン・ルイ・シャーヴ / Jean Louis Chauve

Jean-Louis Chave
1481年から16代続くエルミタージュの守護者——「ローヌの王」が体現する、丘全体を一本のワインに統合するブレンドの哲学
ドメーヌ・ジャン=ルイ・シャーヴは、エルミタージュに根を下ろす北ローヌ最古の家族経営ドメーヌのひとつで、1481年にシャーヴ家の祖先が地元の騎士から現在のサン・ジョセフに土地を授与されたことに起源を持ちます。ラベルに刻まれた「Vignerons de Père en Fils depuis 1481(父から息子へ、1481年より)」の言葉が示す通り、16世代にわたって一度も家族の手を離れることなく継承されてきた稀有なドメーヌです。フィロキセラの猛威が北ローヌを席巻した1870年代以降、シャーヴ家はバシャッソンの畑を離れ、多くの貴族が去って空き地となっていたエルミタージュの丘へと移転しました。現当主ジャン=ルイ・シャーヴはカリフォルニア大学デイヴィス校で醸造学を修めた後、1992年に父ジェラールからドメーヌを引き継ぎました。就任直後から25歳の若さで、フィロキセラ後に放棄されていたサン・ジョセフの急斜面テラスの復元に着手するとともに、現在もサン・ジョセフの畑の整備に多くの時間を注いでいます。
ドメーヌはエルミタージュの丘に存在する18のクリマのうち9つにまたがる約15ヘクタールを所有しており、エルミタージュの個人所有者としては最大規模を誇ります。赤ワイン用に約10ヘクタールのシラー、白ワイン用に約5ヘクタールのマルサンヌとルーサンヌが植えられています。主要なクリマはレ・ベッサール(約2ha、急峻な花崗岩の斜面・赤ワインの骨格)、ル・メアル(石灰質・砂質・シリカ土壌の最も日照豊かな南向き斜面、果実の豊かさ担当)、レルミット(1982年にジェラールが取得、1984年にテレンス・グレイの80年樹畑を追加購入)、ペレア(樹齢100年超のマルサンヌのモノポール、白ワインの骨格)、レ・ロクール、メゾン・ブランシュ、ボーム、レ・ディオニエール、レ・グレフィユーです。なかでもレ・ベッサールは「エルミタージュ赤の心臓」と称される最重要クリマで、平均樹齢50年・最古の樹は樹齢80年以上を誇ります。
新樽10%・区画別醸造・全量マルチ・クリマ・ブレンド——「キュヴェ・カトラン」1990年初リリースが示す、世界最高の赤ワインの純粋さ
シャーヴのワイン造りの核心は、すべてのキュヴェをマルチ・クリマのブレンドで完成させるという哲学にあります。各クリマは個別にステンレスタンク・木製ヴァット・トノーで発酵・醸造された後、最終的に一本のエルミタージュ・ルージュへと統合されます。新樽使用率は約10%という節制したアプローチで、シャプティエが単一クリマ瓶詰めに40〜50%の新樽を使用するのとは対照的です。約18ヶ月の樽熟成後、軽い卵白清澄のみを経て瓶詰め。白ワインはペレアのモノポールから生まれるマルサンヌ主体(85%)にルーサンヌ(15%)を加えた構成で、3分の1をフレンチオーク樽、残り3分の2をステンレスタンクで発酵させます。フラッグシップ・キュヴェ「キュヴェ・カトラン」は1990年が初リリースで、同じクリマの果実を異なる比率でブレンドしたベッサール主体のバレル・セレクションです。生産は1990・1991・1995・1998・2000・2003・2009・2010・2015年という卓越したヴィンテージのみに限られ、年間約200ケースという超希少品です。1990・2003・2009・2010年ヴィンテージにはパーカー100点が与えられています。1995年立ち上げのネゴシアン部門「JLシャーヴ・セレクション」はエルミタージュ、クローズ・エルミタージュ、サン・ジョセフ、コート・デュ・ローヌを手頃な価格帯で展開しており、シャーヴの哲学への入口として世界中で親しまれています。