ロベール・シリュグ / Robert Sirugue
Robert Sirugue
ジャイエ家・グリヴォ家と縁続きの名門——生産量の大半をトップレストランへ直送する、知る人ぞ知るヴォーヌ・ロマネの四代目
ドメーヌ・ロベール・シリュグは、ヴォーヌ・ロマネを本拠とするブルゴーニュの家族経営ドメーヌで、19世紀末の創業から一世紀以上にわたって同一家族が土地を守り続けてきた存在です。シリュグ家はヴォーヌ・ロマネの二大名門であるジャイエ家とグリヴォ家の両方と姻戚関係を持つという、産地の歴史の奥深くに根ざした家柄です。2000年にロベール・シリュグが息子ジャン=ルイと娘マリー=フランスに経営を引き継ぎ四代目体制へ。現在はジャン=ルイの息子アルノー(妻ソフィー・ノエラはドメーヌ・ミシェル・ノエラを共同経営)も加わり、着実に世代交代が進んでいます。生産量の大半がトップレストランへの直送で消化されるため、一般の流通市場に出回る量は非常に限られており、それがこのドメーヌを「知る人ぞ知る」存在にしている大きな理由のひとつです。
畑は約12ヘクタールにわたり、大半がヴォーヌ・ロマネの村名格。ヴォーヌ・ロマネ・ヴィエイユ・ヴィーニュはフラジェ=エシェゾー側の「レ・ヴィオレット」を含む複数のリュー・ディから構成され、村名格ながら凝縮感と個性が際立ちます。シャンボール・ミュジニーの「レ・モンビー」にも区画を持ち、さらにプルミエ・クリュ「レ・プティ・モン」という極上の区画も所有しています。しかし何といっても最大のフラッグシップはグラン・ゼシェゾーの極小区画です。クロ・ド・ヴージョの北とエシェゾーの東に挟まれた石灰岩台地に位置するこのグラン・クリュ区画は、粘土質の豊かな下層土がピノ・ノワールに肉感的な丸みと長い余韻をもたらすことで知られています。
完全除梗・コールドマセラシオン——ジャン=ルイが1997年から刷新した醸造が引き出す、グラン・ゼシェゾーの静かな凄み
1997年にジャン=ルイがドメーヌの醸造を引き継いで以来、品質は着実に向上したとワイン評論家たちは口を揃えます。ブドウはすべて手摘みで完全除梗(全房発酵なし)を基本とし、コールドマセラシオン(低温浸漬)によって丁寧に色素とアロマを抽出したのち天然酵母で発酵させます。グラン・ゼシェゾーの復権を担う造り手のひとつとして業界誌でも高く評価されており、ヴィノスのニール・マーティンは「シリュグ家はヴォーヌ・ロマネの二大家門と縁続きであり、その血統はワインにも刻まれている」と評しています。価格面でも同産地の名門ドメーヌと比べて現実的な水準を保っており、「コストパフォーマンスの高いブルゴーニュ・グラン・クリュ」として世界のワイン愛好家から根強い支持を集めています。
