ジャン・シャルトロン / Jean Chartron

ジャン・シャルトロン / Jean Chartron - Wine Library

Jean Chartron

ピュリニー・モンラッシェの歴史を体現する五代目の家族経営
——三つのモノポールが語る、コート・ド・ボーヌ白ワインの精髄

ドメーヌ・ジャン・シャルトロンは、ピュリニー・モンラッシェに1859年から根を下ろす、ブルゴーニュを代表する白ワインの造り手です。創業者はトノー職人のジャン=エドゥアール・デュパールで、その娘ウジェニーがジャン=エドモン・シャルトロンと結婚した際に持参したブドウ畑がドメーヌの礎となりました。デュパールは1873年、ピュリニーの村長として村議会に「ピュリニー」の名に最も高名なクリュの名を加える決議を求め、今日の「ピュリニー・モンラッシェ」という名称誕生に深く関わったことでも知られています。現在は5代目のジャン=ミシェルと姉のアンヌ=ロールが運営を担い、14.5ヘクタールの畑から25のアペラシオンのワインを手がけています。

ドメーヌの中核をなすのが、1917年から一貫して所有する三つのモノポールです。プルミエ・クリュの「クロ・ド・ラ・ピュセル」と「クロ・デュ・カイユレ」、そしてグラン・クリュシュヴァリエ・モンラッシェ」内の「クロ・デ・シュヴァリエ」(約47アール)がそれにあたります。畑の平均樹齢は約40年で、シャルドネが全体の90%を占め、コート・ド・ボーヌの石灰質土壌がシャルドネの純粋な表現を支えています。

「木樽は使う、でも使いすぎない」
——ビオロジックの畑とテロワール優先の醸造が生む、精確な白ワイン

ジャン=ミシェルが2004年に主導権を引き継いで以来、化学除草剤を排した土壌管理を徹底し、2014年からはビオロジックへと本格的に移行しています。認証は取得していないものの、畑への介入を最小限に抑えた栽培方針はアンヌ=ロールが主導し、樹液管理を意識した剪定や丁寧なグリーン・ハーヴェストを通じて収量を制限しています。醸造においてはジャン=ミシェル自身が「木樽は使う、しかし使いすぎない」という姿勢を一貫して保ち、過剰な樽香でテロワールの表情を覆い隠すことを戒めています。バトナージュは控えめに行い、瓶詰めまで丁寧に澱とともに熟成させることで、各クリマの個性を余すところなく引き出します。バタール・モンラッシェモンラッシェといったグラン・クリュも手がけており、三つのモノポールを筆頭にそのラインナップはコート・ド・ボーヌ白ワインの多様な表情を体系的に示しています。